吟行という倒錯
さいばら天気
ある句会にはじめて寄せてもらったときのこと。某公園での吟行句会。集合時間が決められていったん解散の自由時間、メンバーの皆さんがほうぼうに散っていく。ぶらぶら歩いていると、句会参加者のひとりが、声をかけてくだすった。
「そっち行っても、句材はないわよ」
え? ぶらぶら歩いててもダメなんですか? なんか鉱物探しみたいですねえ。
散歩好きの私は、「吟行句会」に参加しても、歩いているあいだは俳句のことは考えない。せっかくの散歩を、俳句に邪魔されたくないから。
俳人さんたちと散歩するのは楽しいが、いっしょに歩いて楽しい人となら、吟行でなくても楽しい。ひとりでも楽しい。
吟行句会というものは、俳句をつくるために、どこかに行き、そこを歩く、というものらしい。
私は俳句もつくるが、どこかに出かけて、そこを歩き、それが俳句になることもある、という手順。まずは散歩があり、俳句があとから付いてくる。これは、俳句がまず目的としてある吟行とは逆。
吟行って、倒錯してるなあ、と思う。
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どんな脚本より面白い、今年何度目かの初笑いでした
返信削除「そっち行っても、句材はないわよ」
え? ぶらぶら歩いててもダメなんですか? なんか鉱物探しみたいですねえ。
吟行って、倒錯してるなあ、と思う。
薫さん、こんにちは。
返信削除言ってくださった方は、ほんと、ご親切なアドバイスだったんですが、このセリフを聞いたときはびっくりしました。