隣の女
中嶋憲武
6時に起床。
池袋までサイクリング・ブギ。
朝の風はすっかり色なき風。
肌寒い。
サンシャイン通りのデニーズで朝食。
サニーサイドモーニングをオーダー。
原稿用紙の升目を埋めていると、隣席に二人の女が着席。二人とも毛唐のデブのように丸丸としている。
しばらくすると隣席へスクランブルエッグモーニングが運ばれてくる。
俺が先に来て注文したのに、なんで後から来た客へ先に配膳されるワケ?と、小島慶子のように怒る。
サニーサイドモーニングはなかなか来ない。目玉焼作んのにそんなに時間かかんのかよ?
i-podで5、6曲ほども聞き、ワタシ飽きちゃったわと思うころ、サニーサイドモーニングの運ばれて来し。
隣の女のひとりはパンケーキにバターをばたばた塗りたくって、コーヒーへシュガーをどくどく入れている。脂と糖分取り過ぎじゃないの?と他人事ながら心配になりにけり。
俺は僕はコーヒーはなんといってもブラック。これは如何ともし難い事だ。サラダはドレッシング抜きとオーダー。サラダにも目玉焼にも塩を振って食べる。
俺の方が先に席に着いていたのに、注文の品が遅れて運ばれて来たので、むらむらと競争心が湧いてくる。目玉焼を二口で、パンケーキを四口で食べる。隣の女たちは、遠方から来たらしく(帰りか?)バスのなかでよく眠れたとかなんとか喋っている。
あっという間に俺は完食した。惜しむらくは目玉焼が半熟で、白い皿へすこし黄身を零して汚してしまった事か。
きゃつらはまだ食べていて、半分以上残ってる。「勝った!」と俺はカイハラのように、心のなかで高らかに叫んだ。
そんでまた自転車に乗って金風のなかを帰って来た。
このように俺の連休の一日目は始まった。
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