コモエスタ三鬼 Como estas? Sanki
第18回
月蝕のドラマ
さいばら天気
汽車と女ゆきて月蝕はじまりぬ 三鬼(1936年)
この年1936年に月蝕があったのかどうか調べようとしたら、結論は得られなかったものの、月蝕の頻度が思っていたよりも高いことを知る(≫Wikipedia)。21世紀の100年間で合計合計142回(皆既月食85回、部分月食57回)。もっとめずらしいものだと思っていた私が無知。
この句、ドラマチック。俳句でドラマチックは褒め言葉にならない場合が多いけれど、安物のドラマではなく、作者の「いっちょやったろか」感が過剰ではなければ、ドラマもまた良し。
汽車にはその女ひとりしか乗っていないかのような、焦点の絞り方がいいじゃないですか。
で、行ってしまってから始まる月蝕。
ルナティックな三鬼を感じさせる一句。
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