熊本電停めぐり 第7回 新町(しんまち)
中山宙虫
3号線上熊本駅前~健軍町の7番目の電停。
上熊本から所要時間8分。
10月13日(水)
18時。
新町。
この電停の周辺にはかなり古い建物が残っている。
玩具の問屋街などもこの周辺に存在したりする。
倉庫なども多々残っていて、若者たちが新しい店をオープンさせたりして密かに盛り上がっている地区もあるようだ。
それでも、その昔のにぎわいはなく、どこか時代めいた空気がある電停の周辺だ。
その時代めいた空気を漂わせているのが「長崎次郎書店」。
政府発行物官報などを扱っているようで、実際にはなかに入ったことはない。
しかし、この建物は、国の登録有形文化財に指定されている。
木造二階建ての建物で、大正時代の建物。
http://bunka.nii.ac.jp/SearchDetail.do?heritageId=137761
その趣は、なかなかのものだ。
こういう建物を撮影しようとすると、邪魔になっていしまうのが市電の架線の支柱関係。
道路を渡っているため、遠景で撮ろうとすると必ず入ってくる。
まあ、それが熊本市内の光景だとすれば、当たり前の世界なのだから文句をいうものでもないとあきらめている。
夕暮れが迫り、あわててシャッターを押すと・・・・。
やってしまった。
ぶれぶれの写真。
気づくと周辺には灯がともり始める。
やわらかい灯が電停周辺を照らす。
この電停と次の電停の間、電車の軌道は専用軌道となり、道路中央から住宅街のなかを走ることになる。
いつもは道路信号で止まる市電だが、この間だけは、踏切が2か所あり、止まることのない区間となっている。
いままでの区間とは違う景色が楽しめる。
そして、ここのように電停にベンチがあるところは数少ない。
電車が来るまでの間、腰をおろしてゆっくりするのもいい。
この辺りにも鉄道マニアらしき人物がカメラを抱えて立っていることが多い。
携帯カメラであちこち写している自分も同じなのだろうが。
残念なことに電車の車両のことは詳しくない。
低床電車がやってきた。
電停を含めてスクランブルの横断歩道になっている。
ちょうど青信号。
まだ間に合う。
今日はこの電車で帰宅しよう。
そして、専用軌道を走る。
普通の鉄道のよう。
夕暮れのなか、快調に次の電停に向かう。
次回の電停は「洗馬橋」。
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