樋口由紀子
妹は酢のようラベンダーは霧のよう
桑野晶子 (くわの・あきこ) 1925~
北海道はラベンダーの季節を迎える。五年ほど前に俳人と川柳人と三人で北海道を旅行した。富良野のラベンダーの美しさに声も出なかった。おまけに句も一句もできなかった。しかし、一面のラベンダーを霧のようにとは思わなかった。たぶん晶子独自の見方だろう。
妹は酢のようはなんとなくわかる。あの酸っぱさは確かに似ている。子どもの頃は泣いてばかりで、いつも姉の後をついてきた妹が、成人するといつの間にか姉よりしっかりしてくる。時には説教もされる。いえ、あくまで私の個人的経験からの感想ですが・・・。酢は身体にいいが、そんなに量はいらない。妹が居てくれて助かってはいるが、ちょっと距離がある方がいい。
〈石勝線 ぼあーっと藁の馬駆ける〉 桑野晶子は「川柳きやり」「森林」「人」「魚」「さっぽろ」「川柳公論」「川柳展望」「川柳とまり木」「川柳新京都」「点鐘」「新思潮」などを多くの場で作品を発表した。
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