【裏・真説温泉あんま芸者】
句集レビューのありがたみ
『ににん』第68号の川村研治句集『ぴあにしも』特集
西原天気
句集レビューは、読んでいない/おそらく読まない句集の場合も、有益。書き手がどう評しているかもあるんだけれど、引いてある句を読める/知るという点が便利なのです(間接じゃなくて直接読め、という声も聞こえてきそうですが、出る句集ぜんぶを読めるわけがないし、数を追うと、死にます。人生は短い)。
例えば『ににん』第68号(2017年10月1日)には、川村研治句集『ぴあにしも』(2017年6月1日/現代俳句協会)を特集。
海原に雨しみてゆくくらげかな 川村研治
冬支度せねば駱駝の瘤ふたつ 同
ひとつの場面・モチーフにとどまって質感を定着させる前者、いわゆる二物併置で意味を逃れる後者、対照的な二句をメモできた。
句集から、あるいは俳句から、そんなに欲張りに多くのものを得たいと思わなければ、気持ちよさ・愉しみを、日常的にカジュアルに受け取ることができる。
ってことは、あまり肩肘張らずに気軽に句集をレビューしろよ、それはきっと誰かのためになるよ、ということなのでしょう。
ほら、これ読んでる人、書けよ、もとい、書いてください(≫週俳の記事募集)。私も書こうと思います。
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