写真
上田信治
鹿児島から入って、宮崎に泊まり、 大分に泊まり、松山に泊まり、福山に泊まるという旅行をした。 全部一泊ずつ。この動線のながーい旅行を計画したのは妻だ。
鹿児島で思ったこと。
宮崎で…
大分で…
漫研の後輩がオーナーシェフのレストランへ行く。 彼女のダンナさん(彼も漫研)が大分出身で、 こっちで店をはじめた。彼から、むかし、 大分県人が宮崎県へ行く、ということが、 どれほど考えられないことだったか、という話を聞く。
愛媛で…
松山で、ご飯の店をさがして大街道へ。ここが、あの!と思う。
福山で…
かつて常石造船という会社の「迎賓館」 だったというホテルに泊まった。そんなふうに、 日本の会社にお金があった時代があったんだな、と思ったけれど、 そのホテルはまだ常石の所有なのだという。翌日、 そもそも目的地であったお寺(神勝寺)に行ったのだけれど、 その寺も常石の寄進によって建ったのだそうで、はあ、 もう領主だなと。
妻はどこへ行っても写真を撮る人で、自分は、 手持ちぶさたなので、 写真を撮っている妻をうしろから写真に撮る。
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