老人・その2
老人がすつぽり入りし日傘かな 細川加賀
わらはぬ老人隙間があれば苔を貼り 三橋鷹女
老人が被つて麦稈帽子かな 今井杏太郎
老人はうすくたなびくように来る 清水かおり〔*〕
蟹と老人詩は毒をもて創るべし 佐藤鬼房
老人やみみず両断され共に跳ね 永田耕衣
朝顔市種無し老人の昼の出店 仁平勝
老人やまた大げさに威銃 草間時彦
湯がちゆんと沸き老人に師走あり 岸田稚魚
野を穴と思ひ跳ぶ春純老人 永田耕衣
〔*〕『川柳木馬』第161号(2019年7月)
≫過去記事:老人
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