2020年6月10日水曜日

●沼



歯車音暑き夜沼にもぐるもぐる  金子兜太

冬の沼何の杭とも知れず立つ  安住 敦

一茶忌や雪とつぷりと夜の沼  角川源義

眼のごとき沼あり深き冬の山  鷲谷七菜子

春の野の水とろとろと沼に入る  今井杏太郎

影沼に吾が影よれる卯月かな  飯島晴子

笑ってもよろしいかしら沼ですが  広瀬ちえみ〔*〕


〔*〕広瀬ちえみ句集『雨曜日』(2020年5月/文學の森)

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