樋口由紀子
本日はおひがらもよくキリン柄
酒井かがり(さかい・かがり)1958~
大阪のおばちゃんはアニマルプリントの服が好きで、亡母のクローゼットを整理していたら、アニマルプリントの服ばかりで、ここは動物園か、と弟が叫んだとどこかで読んだことがある。作者のクローゼットにもいろいろな動物が出番を待っているのかもしれない。
目覚めたら、なぜだか「本日はおひがらもよく」の気分だった。だから、キリン柄の服を着ようと何の理由も根拠もなく、直観的にそう思った。なぜ、キリン柄なのか。キリンのしおらしい顔や躍動感に意味や理由を後付けすることはできそうだが、どうもそうではなさそうである。なんとなくのワクワク感とキリン柄が自分のなかでマッチした。「おひがら(日柄)」と「キリン柄」の「柄」繋がりも気に入った。ただそれだけのことを書いているのに独自の空気感を出している。
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