〔俳誌拝読〕
雲
2009年4月号(通巻第28号)54頁
鳥居三朗氏主催の結社誌。「魚座」の流れを汲む。
親指と人差指と蓬餅 鳥居三朗
吹かれくるかけらが蝶の風になる 鴇田智哉
とりあへず逃水追うてみることに 宮崎夕美
クレソンの根元を通りすぎる水 飯田 晴
夕映えの山あり残る雪のあり 糸井俊香
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鴇田智哉「雲をつかむ話」がこの4月号から始まった連載。同人を迎えての対話録となるのだろう。第1回は宮崎夕美氏がゲスト。末尾に「本八幡のコーヒー店にて」とある。「雨ですね」で始まる分量3頁の記事は、フランクで親密なおしゃべり、といったおもむき。
主宰・鳥居三朗氏「俳句入門」の本号「その十六」は「『て』を用いる」。例句が多く実践的。
ほか、一句観賞、句会録など、結社誌のルーティン記事がていねいに編まれている。
(さいばら天気)
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