【俳誌拝読】
『蒐』第5号を読む さいばら天気
『蒐』第4号(2010年春)については本誌で取り上げさせていただいた。
≫デザインは世界を変えるか?
http://weekly-haiku.blogspot.com/2010/04/4_18.html
『蒐』第5号は2010年9月25日発行。
表紙は秋らしい色合い。
デザイン・造本の趣向は、前号に比して抑えめ。
ちょっと句を紹介。
湖に町は傾き青簾 菊田一平
転寝のをとこに憑いて玉虫は 鈴木不意
さるすべり開きしべとべとの夜風 中嶋憲武
水無月の風のゑくぼを水の面 馬場龍吉
同人・太田うさぎ氏の諸句が充実。
鰭たたみ金魚まつすぐ浮いてきし 太田うさぎ
歳月の流れてゐたる裸かな 同
朝曇アイロンおもおもしく進む 同
貝に貝吸ひつき夏を惜しみけり 同
ポロシャツの鰐へ水鉄砲放つ 同
「招待席」のページには、中村十朗氏の2作品・計14句。
水の夏雲のようなるヘブライ語 中村十朗
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