クロディーヌ・ロンジェ
Claudine Longet
西原天気
おんつぼ=音楽のツボ
クロディーヌ・ロンジェ(1942 - )を知ったのは映画『パーティー』(1968年/ブレイク・エドワーズ監督/ピーター・セラーズ主演)でした(封切ロードショーではありません。実際に見たのは後追い)。
Claudine Longet - Nothing To Lose - The Party Soundtrack
ギターを抱えて囁くように歌うヒロインの系譜は、古くは『帰らざる河』(1954年/オットー・プレミンジャー監督)のマリリン・モンロー(≫動画)、『ティファニーで朝食を』(1961年/ブレイク・エドワーズ監督)のオードリー・ヘップバーン(≫動画)、新しいところでは、『ビフォア・サンセット』(2004年/リチャード・リンクレイター監督)のジュリー・デルピー(≫動画)など数多い。そこに『パーティー』のクロディーヌ・ロンジェも並ぶわけで、いずれも、まあ、なんというか、その、とてもかわいい。クソかわいい。
〔ギター+ウィスパリングボイス〕というヤリクチは、それ反則でしょ?ってくらいにキュート。フェミニズムのおばちゃんたちに叱られそうだが、かわらしいものは、かわいらしい。しかたがない。
閑話休題。上に挙げた弾き語りシーンがいずれも女優が唄うものであったのに対して、クロディーヌ・ロンジェはもともと歌手。1967年から72年に7枚のアルバムがあります。キャリア前半に属したA&Mレコードは当時、軽く明るくソフトなポップスを数多く生み出したレコード会社で、クロディーヌ・ロンジェのウィスパリング・ボイスはA&Mの音にうまくハマったといえます。
どの曲も甘く(甘ったるく)、その甘さは春のこの時期にぴったりですが、ベストを挙げるとすれば、「Who Needs You」。途中から入ってくる男性ボーカルは、アレンジャーとして知られるトミー・リピューマ(これはレアです)。
「And so dear, I guess the answer is simply. Who needs you, I do!」という歌詞の締めもまたラブソングとして最終兵器並みの威力です。
そんなこんなで若い頃からクロディーヌ・ロンジェを愛聴していたある日、悲しいニュースを知りました。歌手アンディ・ウィリアムスと結婚・離婚後の1976年同棲していたプロスキー選手を銃殺した罪に問われたというのです。本人は暴発を主張するものの判決は有罪。その後のことは知りませんが、ちょっと調べていると、現在も隠棲中のようです。
〔追記〕
大雪の降ったこの2月、榮猿丸さんのツイートにクロディーヌ・ロンジェが。
映像の雪景色は美しいなあ… Snow: http://t.co/HLcPumJrdF
— 榮猿丸 (@micropopster) 2014, 2月 14
雪がほんとうに美しい。クロディーヌ・ロンジェも素晴らしい。このツイートが今回の「おんつぼ」のきっかけとなりました。感謝。
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