【裏・真説温泉あんま芸者】
話題の映画『怪しい彼女』を観てきました
西原天気
『怪しい彼女』(2014年/ファン・ドンヒョク監督)という映画を観ました。
女性が、70代の経験知と20歳の肉体を併せ持てば、そりゃあ最強です。おまけに前者は「母性」という不可侵の絶対的自信を伴って、無敵。
そんなファンタジーを日常的な題材へと展開するハートウォーミングなコメディでした。
主演女優(20歳を演じる主役)シム・ウンギョンは、小林聡美とイモトアヤコを足して、テンションは足したままにしておいて2で割ってキレイにした感じ。この人、達者。んでもって、がんばる。歌唱がいい。他のキャストもみな魅力的です。
この映画は「いい映画だ」ということはわかります。評判がいい。お盆とはいえ平日の明るい時間帯に、お客さんの入りは上々。反応も良かった。笑うところで笑う。最後近く、泣かしにかかるところでは泣いている人もいた。レンタルになってからも、店員さんたちがポップでレコメンドしまくりそうです。
ところが、どうも、入っていけないのです。「ああ、いいなあ」とは思わない。
「いい映画です」と「ああ、いいなあ」とは、同じようでいて、少し違う。このあたりは微妙です。
最強ぶりに抵抗があるのか?(プロ野球でいえば100勝以上で優勝、プロレスなら相手に技をかけさせないで全勝てな感じの強さ?)
作っている人が一所懸命やっていて、作品として成功を収めている。それはわかっている。観た人の誰もが「良い」と言う。それでも、自分にはしっくりこない。そういうことはよくあることなんですよね。
俳句の話じゃなくて、ごめんよ。
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