2015年7月16日木曜日

【俳誌拝読】『なんぢや』第29号

【俳誌拝読】
『なんぢや』第29号(2015年夏・七周年号)


本文28ページ。発行人:榎本享。

以下、同人諸氏俳句作品より1句ずつ。

湧く水に日の斑がをどる春がくる  榎本享

余花の雨蛇の目閉ぢては開いては  遠藤千鶴羽

潮まねき夕日の方へ動きけり  川嶋一美

スナックの昼のギターとシクラメン  太田うさぎ

馬刀貝の虚や波に裏返り  林和輝

花屑になるまで愛でてありがたう  土岐光一

水道の水に影ありヒヤシンス  中村瑞枝

飛石に子雀地(つち)に石の影  高畑桂

雨やんで徳川方の地虫出づ  井関雅吉

残雪を啄んでゐる孔雀かな  えのもとゆみ

半裂の尾が見え春の寒きこと  鈴木不意


(西原天気・記)




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