句集の読み方 その8・あとがき
西原天気
シリーズ的に掲載していた「句集の読み方」は「その7・本文」まで行って、そのままになっていたが、「あとがき」がないことには、どうにも収まりが悪い。だから、書いておくね(たいして内容はないけれど)。
「あとがき」に含まれる内容をあげていくと、
■解題的なもの:この句集は私の第×句集であって、××年から××年の句作を収めたうんぬん。句集タイトルの謂れ。その他。
■作者の来歴:奥付上部等に記されるプロフィールから漏れるもの。第一句集なら俳句を始めたきっかけ等。
■謝辞:結社主宰、編集者等へのお礼のことば。
ほかにもいろいろ。
本文(句)が読まれる以前には与えたくない、かつ伝えておきたい情報がメインになるのだろう。「必要」が優先されるので、「面白い」あとがきは、経験上少ない。ユニークなあとがきも、あまり目にしない。そんななか、野口裕『のほほんと』(2017年12月10日/図書出版 まろうど社)あとがきの、その最後。
誰かに献辞を呈す、あるいは誰かに謝辞を捧げるような殊勝な心持ちは、とうになくしているので省略する。関係各位には諒とせられたい。
こういう突っ慳貪も、作者像・作風とマッチするなら、アリだな、と思いましたよ。
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【句集の読み方・バックナンバー】
その1・付箋
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