2011年9月10日土曜日

【俳誌拝読】『静かな場所』第7号を読む 西原天気

【俳誌拝読】
美しい薄さ
『静かな場所』第7号(2011年9月15日)を読む

西原天気


発行人・対中いずみ。本号から「体制も意匠も新しく」なったと編集後記にあります。さわやかに美しい表紙。本文は16頁と、極薄。

同人5氏の俳句作品が見開きに15句ずつ。同人諸氏による「田中裕明の一句観賞」が巻末近くに配される。招待作品は高柳克弘「光堂」15句。青木亮人の連載「はるかな帰郷~田中裕明の「詩情」について」は本号が第1回。

  月光にすててこの脚組みにけり  対中いずみ

  何事もなき日のごとく囀れり  藤本夕衣

  一行のさみしさに鳥渡りけり  満田春日

  蔵の前明るき色に苔咲いて  森賀まり

  さやうならみんなはくもくれんのはな  和田 悠

  すみれ野を馳せよ黙示録の喇叭  高柳克弘

0 件のコメント:

コメントを投稿