【俳誌拝読】『舞』no.21(2012年1月号)を読む西原天気発行人・山西雅子。本文36頁。編集後記ほかによれば、結社の外に送るのはこの号がはじめて。これまで結社内部だけで読まれていたという。
山西雅子主宰の9句、同人会員諸氏の8句から3句組み(投句は8句)。散文は山西氏の連載「『明野』時代の岡井省二、秋津寺彦氏「レポート おくののそ道」ほか。スタンダードでコンパクトな結社誌といった佇まい。
以下、何句か。
林中に冬の紅葉や葉の小さ 山西雅子
秒針の音を残して山眠る 中沢城子
両岸は揃つて曲り曼珠沙華 榊原紘子
足音に夜のコスモスの震へをり 川瀬朋子
ミルクめく草の匂ひや雲の秋 陰山 惠
きらきらとしづまぬあをさ冬の海 小川楓子
日とあそぶふくら雀や目の細し 秋津寺彦
秋日染む夜具の香りを纏ひけり 佐々木京子
川の面をすべる一片紅葉せり 吉岡芳香
猟犬の降りだしさうな空見上げ 北原勝彦
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