浅沼璞
俳言で申すや慮外御代の春 西鶴
『歳旦発句集』(延宝二年・1674)
「御代の春」で徳川の世を寿いだ歳旦吟。
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俳言(はいごん)というと俗語をすぐに思い浮かべるが、ここでは漢語をさす。雅語・歌語ではない俳言。
具体的には慮外(りよぐわい)という漢語をさしている。「慮外」は無礼という意味。
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「や」は「は」「も」等に代替可能な助詞的用法であろう。だから句は中七で軽く切れる。
ご無礼ながら俳言でお祝い申す、というのである。
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生玉万句興行ののち、西山宗因の「西」を頂き、鶴永を「西鶴」と改号したころの作。
「慮外」と憚りながら、新町あたりを闊歩する若き談林の雄姿を髣髴とさせよう。
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「御代の春」で徳川の世を寿いだ歳旦吟。
具体的には慮外(りよぐわい)という漢語をさしている。「慮外」は無礼という意味。
ご無礼ながら俳言でお祝い申す、というのである。
生玉万句興行ののち、西山宗因の「西」を頂き、鶴永を「西鶴」と改号したころの作。
「慮外」と憚りながら、新町あたりを闊歩する若き談林の雄姿を髣髴とさせよう。
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