■歌仙「百年」会場■
囀や築百年の時計塔 恵 三春
額あかるく仰ぐ春天 天気 三春
つるりんと卵は殻を抜け出して うさぎ 雑
制服のまま通ふ雀荘 淡水魚 雑
月の鉤垂れて天帝ひとを釣り 鮟鱇 月の座・仲秋
うまく抓めぬ虫籠の蓋 恵 三秋
〔初折裏〕
割箸を割る音ひびく紅葉狩 敦 晩秋
三倉茉奈佳奈どちらがお好き 三だる 雑
抱かれて通天閣の灯が窓に 遥 恋
空港で待つむかしの男 淡水魚 恋
亡命のサイン打合せと違ふ うさぎ 雑
バレーボールのネットに土鳩 恵 雑
竜笛に光を増せる夏の月 三だる 夏・月の座
信濃太郎の逆鱗に触れ 廣島屋 三夏
今朝もまた気象予報の大外れ 七 雑
バウムクーヘン工場の怪 三だる 雑
煙突が花屑ひとつ吐き出して 由季 春・花の座
調書をとりし後にぶらんこ 廣島屋 三春
〔名残表〕
おづおづと子猫手を出すやじろべえ お気楽堂 晩春
東海道に巣食ふ山賊 恵 雑
指先に残る飯粒ぺろりんと 敦 雑
切手五枚で九円を足す お気楽堂 雑
街角のギターケースに降る木の葉 三だる 三冬
禁じられたる冬野に遊び 由季 三冬
寝たばこの火を昂ぶりに置きかへて 銀河 恋
君と暮らした洞窟を去る M玉 恋
迷子札付けてフレンチブルドッグ 由季 雑
ソースの付きし白衣を着替へ 遥 雑
月明かりさす舞台へと奈落より 廣島屋 秋・月の座
夜業に直す女形の鬘 恵 晩秋
〔名残裏〕
アラジンのランプこすれば霧出でて 由季 三秋
仁丹の粒ひとつ転がる 敦 雑
はやばやと達磨に目玉描き入れむ 遥 雑
雲を数へてゐてつい遅刻 三だる 雑
翁童の逢ひ別れしか花の谿 銀河 春・花の座
春を送りて響く鐘の音 お気楽堂
進行はコメント欄で。
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●
358 件のコメント:
1 – 200 / 358 前› 最新»発句の頂戴と脇句、すこし遅れております。
すみません。
まだ間に合うのでしたら。
100号の画布より蝶の発ちにけり 令
百均の造花に蝶の止まりけり 七風姿
すみません。最後にもう一度。
ナイスな句、ありがたい挨拶句、たくさんあってずいぶん悩みました。
●
囀や築百年の時計塔 恵
額あかるく仰ぐ春天 天気
第三句は、雑(無季)・「て」止めでお願い致します。
期限は、三日後の3月25日(水)24:00で。
それではどなた様もよろしくお願いいたします。
【補足】
脇句は、発句と同時間・同場所で付けました。発句と脇句は挨拶を交わすという位置づけなので、句と句の距離が近い。これはここだけの例外で、以降は、もっと離れてください。
とりわけ第三句は、発句・脇句の空気だけ感じていただき、別の場所・別の趣向で。第三句がほんとうの始まりと解釈していただいて結構です。
「て」止めは、勢いを付けるスプリングボードみたいな感じ。
なお、第六句までは、固有名詞、病死、恋は避けてください。
買えぬのにテレビ競馬を見届けて 鮟鱇
缶蹴りの鬼が幾度もべそかいて 百花
絵本より大きな城の飛び出して 敦
ごめんなさい。
一句目が「塔」ですから
「城」は付きすぎですね(汗)
絵本より大きな船の飛び出して 敦
携帯にストラップまた増えだして 藤幹子
助手席に金属バット転がして 水星人
床下の仙人がばとはね起きて 廣島屋
【お知らせ】歌仙会場、新しい記事がアップされると下のほうに行ってしまいますが、画面右上の「歌仙会場」にあるリンク・歌仙「百年」、 歌仙「百号」をクリックすると、会場が出てきます。
つるりんと卵は殻を抜け出して うさぎ
すみません、また匿名になってしまいました・・・
付句、ありがとうございます。
●買えぬのにテレビ競馬を見届けて 鮟鱇
第3句としては主題がちょっと俗っぽすぎる感じでしょうか。それとちょっと句意が掴めませんでした。
●缶蹴りの鬼が幾度もべそかいて 百花
缶蹴り、なつかしいですね。ただ、あどけないとはいえ、涙はこの位置(第3句)でちょっと引っかかりました。
●絵本より大きな城の飛び出して 敦
いい世界なのですが、打越(2句前)に障ったのは残念でした。「打越に障る」はまた説明しますが、後戻りを嫌う連句では、打越(2句前)と趣向が似るのを避けます。「船」に直していただきましたが、城の感興には及びませんね。
●携帯にストラップまた増えだして 藤幹子
携帯(電話)は素材としてちょっと難しいかも、です。
●助手席に金属バット転がして 水星人
まがまがしさへの連想が働くので、第3句としてはいただきにくい。
●床下の仙人がばとはね起きて 廣島屋
仙人がはね起きる、なんて面白いですねえ。ただ「床下」が、発句・脇句の「上」への視線との関係で邪魔になりました。もっとオツな場所を設えられたように思いました。
●つるりんと卵は殻を抜け出して うさぎ
転じてあって、勢いもあります。
というわけで、
つるりんと卵は殻を抜け出して うさぎ
…をいただきます。つるりんと~の句、「卵」が打越の「囀」に障ると見る向きもありましょうが、食べ物の鶏卵と鳥の声は、感触に距離があると解しました。
囀や築百年の時計塔 恵 三春
額あかるく仰ぐ春天 天気 三春
つるりんと卵は殻を抜け出して うさぎ 雑
では、次は、雑の短句(七七)を。
第五句は、秋・月の座になります。
〆切は3月29日(日)24:00で
よろしくお願いいたします。
制服のまま通ふ雀荘 淡水魚
数へ唄など歌ふ年頃 廣島屋
不思議の国のアリスは走る 敦
力士三人記念撮影 ぐみ
ふるさと通り過ぎたる夜汽車 幹子
ギターの穴に揺れる棕櫚の葉
赤鴉飛びゆくセピアの昭和 鮟鱇
掃除機を手にでまかせの唄 ぐみ
掃除機を手に流行り歌など ぐみ
ウサギの穴に飛び降りてみる
絵筆に勢ひ一面の青 ぐみ
出迎え人の降る旗の波 銀河
先の投句、表六句に固有名詞をずらりとならべてしまいました、固有名詞の扱い方について捌きの方に聞きたいこともあり、考え中にクリックしたのですが、ここの場にはふさわしくないので、削除して新しい案にかえさせていただきました。(吟)
こんにちは。
銀河さんの「英仏和独伊西ハングル」、おもしろい付句でしたのに。
固有名詞といえば固有名詞ですが。
初折表では固有名詞を避けて、とのお願いは、第7句以降は「固有名詞、入れちゃっていいですよ」の前振りくらいに捉えていただいて結構です。
それとこれはもっと早くに言っておかなければいけないことでしたが、私は、捌き役やらしていただいていますが、べつに連句に詳しいわけじゃありません。テキトーです。
「テキトーな奴に捌かれたんじゃたまらない」という向きもありましょうが、それも無粋な話。「何もわかってない捌きにも付き合ってやろうじゃないか」という「粋」があってこその連句、ということで。
あら、遠慮してソンしちゃった?銀河チャンもかなり残念がっていました。
連句のツケは気合いのもの。ぱっとおもいつくので、ムキの場面でキカン気があふれてきたり、ユウキを出そうとムキになってこけたり、だめよもうすこしお行儀良く、なんていわれながら固有名詞てんこ盛り。だったら量より質への転化ということで普通名詞の「国語辞典」に昇華するかも・・、なんて都合いい方にかんがえました。なんせ銀河チャンは「ウラワザ」大好きですから。それを吟さんの知性と教養が縛って凡庸にしてしまったみたいです。己の欲するところに従いノリをこえず。と言う具合にはゆきませんね。先行き思いやられますが、天気さんが思うようにさばいてくださるのを楽しみにしています。(堀本吟)
将軍様は祝砲打てり 散髪屋
たくさんの付句をいただきました。ありがとうございます。。
付句を味わうとき、例えば、次のような要素があると思います。
●付け筋のおもしろさ
●展開/転換のおもしろさ
●句そのものもおもしろさ
●韻律の宜しさ(これ、意外に大きいです)
「不思議の国のアリスは走る 敦」「ウサギの穴に飛び降りてみる 七」は、卵=ハンプティ・ダンプティからアリスの物語(ルイス・キャロル)の展開?
つるりとした形態で付けた「力士三人記念撮影 ぐみ」もおもしろいですね。七と七がぶつりと切れて名詞を並べた点は好悪分かれるところでしょう。
「抜け出して」に付けた「制服のまま通ふ雀荘 淡水魚」をいただきます。学生さんと卵の取り合わせもオツです。
囀や築百年の時計塔 恵 三春
額あかるく仰ぐ春天 天気 三春
つるりんと卵は殻を抜け出して うさぎ 雑
制服のまま通ふ雀荘 淡水魚 雑
それでは次は≪秋・月の座≫です。月を詠み込んでください。
連体止めが多くなりましたので、連用止めでお願いします。
〆切は、水曜日(4/1)の24時で。
【訂正】
誤 ×連体止め ×連用止め
正 体言止め 用言止め
つまり、名詞で止めないで、ってことで。
すみませんでした(ポリポリ)。
面白い展開ですね。
篁のさやぐ真中を月あがる 小雨
「ハンプティ・ダンプティ」からの連想、当たりです~!(笑)
それはともかく、次の付け句を♪
ひつそりと隠れるやうに月上る 敦
月光は路の岐れをきわだたす 銀河
月の鉤垂れて天帝ひとを釣り 鮟鱇
屍に月光の塵降り積もる 遥
夕月夜貨物列車はきしきしと 恵
「卵=ハンプティ・ダンプティからアリスの物語(ルイス・キャロル)の展開?」
↑
ピンポ~~ン☆♪♪+作者が「うさぎ」ってのも、ひっかかってしまいました。キンニクマンのゆで卵。。。にしても良かったか^^;
懐に隠した月を空に吊り 七
三日月と木々アカペラを楽しげに ぐみ
代役の月にまかせて酔つ払ひ 廣島屋
満月へ宇宙遊泳ゆらゆらと 遊起
昼月を正面に見てコピーせり 銀河
おほらかに酢飯を混ぜて月待てり うさぎ
きゃーぎりぎり。
たくさんの月の座、だんだん(@さやうならマナカナ)
囀や築百年の時計塔 恵 三春
額あかるく仰ぐ春天 天気 三春
つるりんと卵は殻を抜け出して うさぎ 雑
制服のまま通ふ雀荘 淡水魚 雑
●ひつそりと隠れるやうに月上る 敦
打越に障ってしまいました。打越(前々句)の「抜け出して」から、前句が導かれているので、「隠れる」では、「抜け出して」に戻ってしまいます。
●おほらかに酢飯を混ぜて月待てり うさぎ
付け筋がわかりませんでした。かつ、食べ物は打越(卵)に障ります。
●月光は路の岐れをきわだたす 銀河
「通ふ」から道。何気なくて良い感じの付け方ですね。「きわだたせ」のほうが語呂が良く、また、次の句への流れも良くなります。俳句は、語尾が流れるのを嫌いますが、連句は一句として立つより、前後の句との流れや関係を楽しむので、終止形でないほうが良い場合も多いようです。
●昼月を正面に見てコピーせり 銀河
学生からの連想でしょうか。付け筋として、ちょっとキツい。というかコク足りず。
●屍に月光の塵降り積もる 遥
前にお願いしたように、初折表の六句は病死を避けてください。また、付け筋がわかりませんでした。
●夕月夜貨物列車はきしきしと 恵
雀牌の音に付けたのでしょうか。列車への展開はオツですねえ。
●懐に隠した月を空に吊り 七
あはは、イカサマはいけません。「握りこみ」なら袖口のほうがリアルでした。懐だと、さすがに目立つ(笑
●代役の月にまかせて酔つ払ひ 廣島屋
麻雀の代役か、授業の代返か、ちょっと付け筋がわかりにくいのと、句意もすこし舌足らずのようです(何の代役なのか?)。
●三日月と木々アカペラを楽しげに ぐみ
この2句は、付け筋がわかりませんでした。付け筋を、読者は理解できているのに捌きが理解できないケースも出てきます。それはご海容の程を、と申し上げておきます。
●満月へ宇宙遊泳ゆらゆらと 遊起
この句も、付け筋がわかりませんでした。学生がふらふら遊んでいる感じだとしたら、「ひつそりと隠れるやうに月上る」の句と同様に打越に障ります。
●篁のさやぐ真中を月あがる 小雨
これはシブい付け方。雀から竹。伝統的な雀牌には竹が使われていますし。しかも、竹の字を使わずに「篁」。この句をいただこうかと思いましたが、これまでの流れから、大きく展開したいこともあって…
●月の鉤垂れて天帝ひとを釣り 鮟鱇
をいただきます。付け筋はやや曖昧ですが、天帝が不良学生をリクルートしていると思うと、なんだか可笑しく、風雅でもあります。
囀や築百年の時計塔 恵 三春
額あかるく仰ぐ春天 天気 三春
つるりんと卵は殻を抜け出して うさぎ 雑
制服のまま通ふ雀荘 淡水魚 雑
月の鉤垂れて天帝ひとを釣り 鮟鱇 月の座・仲秋
次は秋の七七です。
月の座/花の座は、秋/春を以降二句以上続けます。せっかくの月/花だから、すこし長く、その季節を味わおう、という感じだと思います。
連句では、同じ季節の数句のなかで、時間を遡ってはいけません。月の座以降の秋は、初秋以外の季語(仲秋・晩秋・三秋の季語)を使います。
それではよろしくお願いいたします。
〆切は4月5日(日)24:00
それと、ご自分の付句が付いたら「2回おやすみ」とします。自分で自分の句に付けると連句になりませんし、打越に自分の句があるのも、なんだか不自然なので。
釣宿に鳴る秋の風鈴 遥
すみません。
〈釣〉が続きました。訂正します。
潮風に鳴る秋の風鈴 遥
鮟鱇さんにはしてやられました。「制服のまま」からうまいこと付けましたね。
知らぬ同士が雑魚寝する秋 小雨
小雨さん
私は何もしていません。
天気さんの
>天帝が不良学生をリクルートしていると思うと、なんだか可笑しく、風雅でもあります。
この読み、秀逸です。
天が人を釣るまでは私も想像できましたが、リクルートまでは思いつきませんでした。
不良学生を天が補導するぐらいまでが、私の貧苦な想像力の守備範囲です。
余計なことですが、漢詩的には「篁」は平声、「竹」仄声です。古典韻的には。
平声は、声を長く伸ばして発声し、仄声は短く発声します。
句頭は、長く出たいですね。
だから、小雨さんの「篁」は、「竹」よりもいいと思います。
聴きわけている鈴虫の声 銀河
虫の種々(くさぐさ)軒の編篭
ご教示ください。付け筋としては「鈴虫の声」が気に入っているのですが、「時計塔」にひびきそうなので、別案をならべました。
鮟鱇様 「妙思」なんていい方が漢語のぽえじー(日本語のではなく)ですね。雅語に対する「俳言」として、漢詩や漢語は俳諧の連歌が成立する時期の重要モチーフでした。が、そのほかに「押韻」が好都合に働いていたとは。鮟鱇さんの博識に圧倒されます。正岡子規も晩年は連句に関心をもちました。吟
糸の絡まる秋のゆふぐれ 敦
もうこれ以上破れぬ敗荷 遥
案山子の足に履かす短靴 恵
上手く抓めぬ虫かごの蓋 恵
時雨るる秋のWinding road 七
何処に行くや糸瓜の蔓 七
すみません 改めます。
虫の種々(くさぐさ)軒の編篭
↓
風の訪い来る軒の虫篭 銀河
操る糸と蛇穴に入る 廣島屋
付句、ありがとうございます。
囀や築百年の時計塔 恵 三春
額あかるく仰ぐ春天 天気 三春
つるりんと卵は殻を抜け出して うさぎ 雑
制服のまま通ふ雀荘 淡水魚 雑
月の鉤垂れて天帝ひとを釣り 鮟鱇 月の座・仲秋
●潮風に鳴る秋の風鈴 遥
風鈴だけで前句の「釣り」に付いているので、潮風を持ってくると、2箇所で付いた感じになって、もたれますね。「秋の風鈴」以外の部分で別の展開を考えると、ステキになった気がします。
●知らぬ同士が雑魚寝する秋 小雨
釣る→雑魚。
●糸の絡まる秋のゆふぐれ 敦
釣る→糸。月の座のあと、「ゆふぐれ」と時間を限定する季語はちょっと気にかかります。同時刻である必要はないのですが…。別の展開のほうがよかったかもしれません。
●もうこれ以上破れぬ敗荷 遥
鉤→裂ける。
●案山子の足に履かす短靴 恵
ちょっと付け筋がわかりませんでした。
●時雨るる秋のWinding road 七
時雨(冬)の秋の、と、ややこしいですね。
●何処に行くや糸瓜の蔓 七
倒置にせず、糸瓜の蔓の~と語順をまとめたほうががすっきりしたかもしれません。
●操る糸と蛇穴に入る 廣島屋
蛇が糸と一緒に? マリオネットみたいで面白いような、ワケがわからないようなw
●聴きわけている鈴虫の声 銀河
●風の訪い来る軒の虫篭 銀河
●上手く抓めぬ虫かごの蓋 恵
釣る→籠。前の「天」から、「地」にあるものなら何でも付く、ということもありますね。
このなかから、
●うまく抓めぬ虫籠の蓋 恵
をいただきます。七七の中に趣向があるので(造りが細かすぎるせいでしょうか、うまく抓めませんね、あの蓋)。用字はなんとなく、こうします。
囀や築百年の時計塔 恵 三春
額あかるく仰ぐ春天 天気 三春
つるりんと卵は殻を抜け出して うさぎ 雑
制服のまま通ふ雀荘 淡水魚 雑
月の鉤垂れて天帝ひとを釣り 鮟鱇 月の座・仲秋
うまく抓めぬ虫籠の蓋 恵 三秋
初折裏に入ります。もういっちょ秋(初秋以外)で。
〆切は水曜日、8日24:00でお願いします。
サバイバルナイフで栗を剥く役目 銀河
野分けきてわからなくなる分かれ道 七
お似合ひの夫婦に後の二日灸 廣島屋
秋の夜宿直室のコレクション 廣島屋
割箸を割る音ひびく紅葉狩 敦
深爪をまた噛むことも愁思なる
天気さんが懇切丁寧に捌いてくださっているので、連句初心者数名にここを見るよう言いました。ありがとうございます。
秋風におもちやのピアノ固く鳴る 遥
初猟の老いたる犬に火を熾す 遥
突き出しの零余子ひとりは手をつけず 由季
わらわらとショッカーの湧く紅葉山 由季
小走りに猿の持ち去るさつま芋 遊起
天気さん、ていねいなお捌き、楽しんでいます。
付句、ありがとうございます。
囀や築百年の時計塔 恵 三春
額あかるく仰ぐ春天 天気 三春
つるりんと卵は殻を抜け出して うさぎ 雑
制服のまま通ふ雀荘 淡水魚 雑
月の鉤垂れて天帝ひとを釣り 鮟鱇 月の座・仲秋
うまく抓めぬ虫籠の蓋 恵 三秋
●お似合ひの夫婦に後の二日灸 廣島屋
「二日灸」は春ですが、「後の」があると秋ですか。なるほど。後の雛みたいなもんですね。付け筋がよくわかりませんでした
●秋の夜宿直室のコレクション 廣島屋
前句の虫や籠がコレクションっぽい。細かいことですが、「あきのよる」という設えだと、韻律的に切れる感じがあうるので、「あきのよの」のほうが良いような気がします。
●深爪をまた噛むことも愁思なる 小雨
●秋風におもちやのピアノ固く鳴る 遥
前句の「抓む」から指関連へ。後者は、4月7日のジョン・ケージの記事への挨拶? ありがとうございます。嬉しうございます。
●サバイバルナイフで栗を剥く役目 銀河
虫籠からナイフが導かれたのでしょうか。
●初猟の老いたる犬に火を熾す 遥
猟は打越の「月の鉤垂れて天帝ひとを釣り」に障る気がします。
●わらわらとショッカーの湧く紅葉山 由季
そういえば、仮面ライダーは虫の顔です。
●野分けきてわからなくなる分かれ道 七
前句に虫があるので、大きく大らかに「野」で受ける付け方もありますね。この句、野分という原因を持ってくるより、ただ単に、分かれ道がわからなくなるという作りもあると思います。あくまで例ですが、「芒野」でも「秋の野」でも「花野」でも。前句の虫籠から野分という展開は、読む人によっては「無理」を感じてしまいます。
●小走りに猿の持ち去るさつま芋 遊起
あはは、軽妙。前句の「抓む」から、猿に芋をつかませました。
●突き出しの零余子ひとりは手をつけず 由季
「抓む」から「つまみ」へ。あはは。旨い付け方。
●割箸を割る音ひびく紅葉狩 敦
前句の「抓む」から割箸。シブい付け方ですね。紅葉狩がお弁当の時間。人を釣る天帝→虫籠というちょっとした閉塞感から、ふわっと気持ちが開けるようなピースフルな展開です。これをいただきます。
囀や築百年の時計塔 恵 三春
額あかるく仰ぐ春天 天気 三春
つるりんと卵は殻を抜け出して うさぎ 雑
制服のまま通ふ雀荘 淡水魚 雑
月の鉤垂れて天帝ひとを釣り 鮟鱇 月の座・仲秋
うまく抓めぬ虫籠の蓋 恵 三秋
(初折裏)
割箸を割る音ひびく紅葉狩 敦 晩秋
次は、雑(無季)の短句を。
期限は4月12日(日)24:00で。
「サバイバルナイフで栗を剥く役目 銀河
虫籠からナイフが導かれたのでしょうか。捌」
つまみにくい虫篭 → 逆に剥きにくい栗の皮
場所を里山の野外パーティにもってきてイメージ全体の不即不離をはかりました。かんがえすぎでしたね。附けられた「割り箸」、なるほどとおもいました。
↓
相寄れば恋別るるも愛 銀河
(一字消しわすれたので、あらためてかきなおしました。)
海鳥の来て唄ふよに鳴く 遥
マス大山によく似た拳 廣島屋
都へと姫のもとへと櫂を挿し 銀河
三倉まなかなどちらがお好き 三だる
長き数式するすると解き 三だる
真空管のアンプ贖ふ お気楽堂
出遅れましたが参加させていただきたく、よろしくお願いします。
唐辛子食み唇が燃ゆ
「百号」は出戻りで、「百年」は出遅れで、お邪魔します。
囀りで「鳥」、額で「身体」、虫籠で「虫」、卵、割箸で「食」、制服で「衣」、紅葉で「色」、割るで「音」は出ているから、「獣」を出して、
割箸を割る音ひびく紅葉狩 敦
洗熊には餌やるべからず ねこ
敦(あっ)ちゃんのHNはラスカル(笑)。鎌倉はアライグマの被害甚大。ウチネタ過ぎるか。
割箸を割る音ひびく紅葉狩
ローソンまでを塵の世話やき ねこ
初折裏だから、そろそろカタカナを出しても障らない、それとも障る?
道連れは塵の分別に熱心で(塵を持ち帰るのはいいとして、誰があんなに細けえ分別を考えたのか。煙草なんてパラフィン、アルミ紙、箱とばらして捨てろだと。バッキャロw)、少し戀も匂わせ・・・臭うか塵連れでは。
獣道行き森番訊ぬ 七
あ、77だった。とちゅうでわすれてしまいました、先のは取り消して訂正。ほんとによく間違えます。
姫を掠いに清水の鬼 銀河
土産にもらふ阿修羅のフィギュア 遊起
トンネルを抜けまたもトンネル 由季
囀や築百年の時計塔 恵 三春
額あかるく仰ぐ春天 天気 三春
つるりんと卵は殻を抜け出して うさぎ 雑
制服のまま通ふ雀荘 淡水魚 雑
月の鉤垂れて天帝ひとを釣り 鮟鱇 月の座・仲秋
うまく抓めぬ虫籠の蓋 恵 三秋
(初折裏)
割箸を割る音ひびく紅葉狩 敦 晩秋
●相寄れば恋別るるも愛 銀河
割箸→寄る・離るる。巧い付け筋。雑とお願いしたタイミングで、恋はすべてNGというわけではありませんが、このように総論的に恋を謳われてもワクワクしません。その点…
●三倉まなかなどちらがお好き 三だる
…は恋の句、というか、恋っぽい句として具体的。割箸→双子とは、そうとうおもしろい付け方ですねえ。ただ、人名は正式に「茉奈佳奈」のほうが宜しいと思います。
●海鳥の来て唄ふよに鳴く 遥
ひびく→鳴く、でしょうか。ちょっと付け筋に味わい不足の感。紅葉から海鳥への景の転換もやや無理があるでしょうか。
●唐辛子食み唇が燃ゆ 獅子鮟鱇
紅葉の赤→唐辛子。色で付けるのはNGではありませんが、やはり付け筋として物足りませんね。
●マス大山によく似た拳 廣島屋
割る→空手の大山倍達の拳。
●長き数式するすると解き 三だる
割る→÷。なるほどーという付け筋。
●真空管のアンプ贖ふ お気楽堂
音→アンプ。
●洗熊には餌やるべからず ねこ
割箸→食べ物を洗う。字余りはやはり傷となります。
●ローソンまでを塵の世話やき ねこ
付け筋がちょっと見えません。割箸を売っているという程度でしょうか。
●獣道行き森番訊ぬ 七
けものみちゆき/もりばんたずぬ。動詞・動詞で収まりが悪くなってしまった感。
●姫を掠いに清水の鬼 銀河
清水の鬼は狂言ですか。清水が季語を連想させるだけにいただきにくい。
●土産にもらふ阿修羅のフィギュア 遊起
おもしろいですね。紅葉狩りの土産に、いかにもありそうです。
●トンネルを抜けまたもトンネル 由季
音響く、あるいは紅葉のトンネルというイメージでしょうか。遣句(やりく:あっさりと付け捨てる句)的なおもしろさがありますね。
これから先、煮詰まりそうな局面での遣り句は、効果的かつオツ。タイミングを狙ってみてください。
以上、たくさん拝読して…
●土産にもらふ阿修羅のフィギュア 遊起
●長き数式するすると解き 三だる
●三倉まなかなどちらがお好き 三だる
この三つで迷ったのですが、
●三倉まなかなどちらがお好き 三だる
の素っ頓狂なおもしろさでいただきます。用字は三倉茉奈佳奈に変えさせてください。
囀や築百年の時計塔 恵 三春
額あかるく仰ぐ春天 天気 三春
つるりんと卵は殻を抜け出して うさぎ 雑
制服のまま通ふ雀荘 淡水魚 雑
月の鉤垂れて天帝ひとを釣り 鮟鱇 月の座・仲秋
うまく抓めぬ虫籠の蓋 恵 三秋
(初折裏)
割箸を割る音ひびく紅葉狩 敦 晩秋
三倉茉奈佳奈どちらがお好き 三だる 雑
はんぶん恋に入りましたので、次は、バリバリの恋で。
〆切は木曜日16日24:00で。
>字余り
「餌(え)やるべからず」で詠みましたが、そうか、割箸→洗うに障るか。
>ローソンの付け筋
昨日小田急の黒川で桜狩だったので、弁当食った後、塵を仕分けして、買ったコンビにまで持ち帰って捨てないと、捨てる場所が無かったもんで。
って、説明しないとわからん句詠むなよ、と一人ツッコミ。
>割箸→洗うに障るか
いえ、障りません。付け筋の話です。
割箸(食べる)→あらい熊(洗って食べる)
打越(前々句)に同様だと、障る、となるわけで。
そうそう。
句は、説明してはいけませんw
それこそ野暮というもので。
わからないものはわからないまま、が宜しいです。
天気さん、茉奈佳奈の句をご採用ありがとうございました。
小雨さんからこのサイトをご紹介いただきました。俳句少々、連句は初心です。インターネット的引きこもりで投稿などするのは初めて。冷や汗かきつつも楽しいです。
背のびして見つめあうことだんだんに 銀河
後ろから双手で抱きセメダイン ぐみ
抱かれて通天閣の灯が窓に 遥
大丈夫けふは妹いないから 分度器
カザノヴァの講座みっちり夜明けまで 七
宍道湖に嫁乗せ舟は島となり 鮟鱇
このつづき同窓会のあとにして 銀河
天井の鏡の中の人笑ふ 廣島屋
好きな子の好みは違ふ三人目 廣島屋
恋は現実も付け句も難しいですw
御曹司夜這ひの部屋を間違へる 由季
ペアシートより嬌声の聞こえきて 恵
きみには一夜われには千夜 ねこ
二つなる乳房預けて墜ちるとも ぐみ
カザノヴァの講座みっちり夜明けまで
↓
(訂正)
カザノヴァの手ほどき千夜限りなく 七
枯木も山の賑わいなんですが。。^^;
時間切れといふ高まり万感に 遊起
すみません、時間オーバーでした(笑)
恋の句は苦労されたようですね。お疲れさまでした。
囀や築百年の時計塔 恵 三春
額あかるく仰ぐ春天 天気 三春
つるりんと卵は殻を抜け出して うさぎ 雑
制服のまま通ふ雀荘 淡水魚 雑
月の鉤垂れて天帝ひとを釣り 鮟鱇 月の座・仲秋
うまく抓めぬ虫籠の蓋 恵 三秋
(初折裏)
割箸を割る音ひびく紅葉狩 敦 晩秋
三倉茉奈佳奈どちらがお好き 三だる 雑
●きみには一夜われには千夜 ねこ
七七ってw
こういうボケは嫌いではありません。
さて、恋の句というからには恋の句でなくてはいけません。恋の句とは、その句だけ単独で「恋」とわからないとダメです。前句との関係で恋とわかるというのは、前句を付句の「説明」「補足」に使ってしまうわけですから、そりゃダメです。
連句は、一句一句に味があり、隣の句との関係でその味が増したり変わったり、それを楽しむものです。句と句の関係が依存しあう(説明に使う)のはダメです。
●背のびして見つめあうことだんだんに 銀河
●時間切れといふ高まり万感に 遊起
●後ろから双手で抱きセメダイン ぐみ
●二つなる乳房預けて墜ちるとも ぐみ
●ペアシートより嬌声の聞こえきて 恵
●このつづき同窓会のあとにして 銀河
以上は、「恋の句」としては成立しないと見ました。
それと、前句の茉奈佳奈が「割箸を割る→双子」と導かれているので、双手、二つ、ペアetcは打越に障ります。
で、残った句(恋の句といえる句)。
●御曹司夜這ひの部屋を間違へる 由季
顔が違っていても間違えるときは間違えるでしょうw 「夜這の相手まちがへる」でも良かった気がしますが、付句としてはベタ過ぎ。「部屋」で宜しいのでしょう。それと、前句に「茉奈佳奈」と人を特定する要素があるので、「御曹司」と「行為者=夜這った人」を出さないほうがよかったかもしれません。ただ、打越(前々句)の割箸に、上に掲げた句群ほどではありませんが、障ります。
●宍道湖に嫁乗せ舟は島となり 鮟鱇
恋の句と言えなくもないのですが、「舟は島となり」がちょっと意味不明。
●カザノヴァの手ほどき千夜限りなく 七
付け筋が見えません。
●大丈夫けふは妹いないから 分度器
中嶋憲武さんの「昭和五十六年のエガワ」http://hw02.blogspot.com/2009/04/blog-post_14.html からそのまま引用w セリフにセリフに付けた点、この場合は成功とはいえず、難アリ。
●好きな子の好みは違ふ三人目 廣島屋
前句にそのまま答えているだけですからNG。
●抱かれて通天閣の灯が窓に 遥
大阪出身の茉奈佳奈から通天閣。
●天井の鏡の中の人笑ふ 廣島屋
茉奈佳奈から鏡を導きました。付け筋の面白さでは、今回、この句でしょう。ただ、ラブホテルとわからないことはないが、読者の親切心に頼る作り。「人笑ふ」などと句意の曖昧になる部品をやめて、誰がどこから読んでもラブホテルとわかる措辞があるはずです。惜しい。
全体に、恋の句というと、「気持ち」とかに注意が向きがちで、そうなると失敗確率がぐんと高まるようです。恋の句こそ客観写生。セリフ、動き、状況、道具立てといった具体で設えるのが宜しいです(アナタの恋にまつわる気持ちなんて誰も知ったこっちゃいです、一般論として)。
というわけで、みなさん苦労されたようです。
●抱かれて通天閣の灯が窓に 遥
…をいただきます。付け筋に妙味はないのですが、すっきりしています。ベタなりの味もあります。
囀や築百年の時計塔 恵 三春
額あかるく仰ぐ春天 天気 三春
つるりんと卵は殻を抜け出して うさぎ 雑
制服のまま通ふ雀荘 淡水魚 雑
月の鉤垂れて天帝ひとを釣り 鮟鱇 月の座・仲秋
うまく抓めぬ虫籠の蓋 恵 三秋
(初折裏)
割箸を割る音ひびく紅葉狩 敦 晩秋
三倉茉奈佳奈どちらがお好き 三だる 雑
抱かれて通天閣の灯が窓に 遥 恋
恋を返してください。
季を入れるなら、春秋以外。
ついでに打越の心配をしておくと、茉奈佳奈から通天閣が導かれたので、次の付句に関西/大阪関連の要素を入れると打越に障り、NGです。
〆切は19日(日)24:00でお願いします。
※なお、付句はおひとりさま1句(どうしてもという場合は2句)にご自分で絞ってください。付句は、前句への「挨拶」とも言えると思います。ちょっと気の効いたの返事の手紙と思えばいいかもしれません。書きようを「これ」と決めかね、何通も出すのはちょっと奇妙です。何句でもお作りになり、自選のうえ、書き込んでください。
>七七ってw
わはは。朝から笑い転げてしもた。
テレビ見ないので「三倉茉奈佳奈」が何ものかわからずサンノクラ?とひっかかって打越が575だったの忘れましたw。二日酔いの顔洗って出直します。
>「三倉茉奈佳奈」が何ものかわからず
猫髭さん。それはダメです。
句を付けるときは、わからないところは、よーく調べるのです。
これ、連句の常識。
私もテレビを観ませんので、今回、徹底的に調べて(Wikipediaだけどw)、おふたりの性格からエピソードまで頭に入ってしまいましたーwww
>句を付けるときは、わからないところは、よーく調べるのです。これ、連句の常識。
見ました。おそまきながら。
NHK連続テレビ小説「だんだん」のCMは何度か昼飯の定食屋で見たことがあります。一人二役だと思ってました、今の今まで。手の込んだことをするなあと思ってましたが、双子!
ザ・ピーナッツしか知らないので、まさか双子というだけで話題になる双子が出て来るとは思いも寄りませなんだ。
忘れ形見のその泣きぼくろ ねこ
タトゥに違ふ女の名前 分度器
あろうことかの君とのデジャヴュ 鮟鱇
河鹿の声の絶えず美し 七
どこかチワワに似た恋敵 由季
スルメねぶれば手のひらの味 藤幹子
天にも昇る恋文の主 廣島屋
囀や築百年の時計塔 恵 三春
額あかるく仰ぐ春天 天気 三春
つるりんと卵は殻を抜け出して うさぎ 雑
制服のまま通ふ雀荘 淡水魚 雑
月の鉤垂れて天帝ひとを釣り 鮟鱇 月の座・仲秋
うまく抓めぬ虫籠の蓋 恵 三秋
〔初折裏〕
割箸を割る音ひびく紅葉狩 敦 晩秋
三倉茉奈佳奈どちらがお好き 三だる 雑
抱かれて通天閣の灯が窓に 遥 恋
さて、恋を返すということで。
●河鹿の声の絶えず美し 七
●スルメねぶれば手のひらの味 藤幹子
この2句は恋の句とは言えません。
●あろうことかの君とのデジャヴュ 鮟鱇
「君」の語以外に恋の要素のない句。句意もちょっと伝わりにくいようです。
●忘れ形見のその泣きぼくろ ねこ
全句の「抱かれて」から身体部位で付けることができますね。七七全体がアリモノっぽくなってしまいました。前句が濃厚でもないですから遣句(やりく)のタイミングでもありません。
●天にも昇る恋文の主 廣島屋
通天閣から空へ展開するのはいいのですが、前句に「天」があるので、そこは逃れないといけません。で、句意なのですが、恋文の主が天に昇ったのか、恋文の主を知って天に昇ったのか…。不明なところ、残念です。主など言わずに、恋文で天にも昇る気持ちになったとだけ言うほうがよいですね。
●タトゥに違ふ女の名前 分度器
これも身体部位で付けました。抱かれて、男の胸か腕に見えたタトゥ。
●どこかチワワに似た恋敵 由季
抱かれて→チワワ。
この2句は「恋敵」が要素になっていますが、打越(前々句)の「どちらがお好き」に障ります。
というわけで全滅w
あと一日待ちます。延長戦(敗者復活戦)ということで、既に付けていただいた方も、どうぞ(という例外措置)。
よろしくですー。
沈んで浮かぶ恋の吃水 ねこ
「月の鉤垂れて天帝ひとを釣り 鮟鱇」に障りますか。
絶頂感をグラフで示す 分度器
猫髭さん。どうもです。
>「月の鉤垂れて天帝ひとを釣り 鮟鱇」に障りますか。
去り嫌いの話でしょうか?
去り嫌い〔さりきらい〕
連歌・俳諧で、一巻の中に類似の言葉や事物を近接して用いること(差し合い)のないように定めた規定のこと。例えば、「草」と「木」を三句以上隔てるなど。
この歌仙では、打越(前々句)に障らなければOKです。
あまりにエンタがカブるという場合を除いては、
何句も前の句はとりあえず気にしなくてよいです。
他の句(既出の句)との関係を短く言えば、
●前句に付けて、
●打越に障らぬよう、
●なるべくなら、世界が広がるように(例:既に宗教関係があるなら避けて新分野を、例:固有人名が既に何回か出ているので避ける etc)
とりあえずは、前句との関係、打越がどうか、この2点です。
硝子のやうに冷たき体 敦
>去り嫌いの話でしょうか?
ああ、そうです「去り嫌い」。離れているけど微妙と思えたので。
丁寧なリプライありがとうございました。
こちら常夏のサン・ディエゴの月曜日朝五時。ホテルからもインターネットがフリーで出来るので便利になったものです。
飛んで焦げます双蛾のわたし 鮟鱇
うつされし香は汗と粘液 恵
地階へ降りる途中のキッス 廣島屋
色々考えているうちにわけがわからなくなりました^^;
蛍光ペンで飾る恋文 由季
空港で待つむかしの男 淡水魚
どうも、です。
囀や築百年の時計塔 恵 三春
額あかるく仰ぐ春天 天気 三春
つるりんと卵は殻を抜け出して うさぎ 雑
制服のまま通ふ雀荘 淡水魚 雑
月の鉤垂れて天帝ひとを釣り 鮟鱇 月の座・仲秋
うまく抓めぬ虫籠の蓋 恵 三秋
〔初折裏〕
割箸を割る音ひびく紅葉狩 敦 晩秋
三倉茉奈佳奈どちらがお好き 三だる 雑
抱かれて通天閣の灯が窓に 遥 恋
どうもです。
●硝子のやうに冷たき体 敦
●飛んで焦げます双蛾のわたし 鮟鱇
んんん、この2つを恋と呼ぶのは苦しいです。
「硝子~」は(巫山戯て言うのではなく)なぜ死体ではなく恋人の体といえるのか?
例えば、(出来はともかく)「硝子のやうに冷たいあなた」なら恋の句でしょう。
「飛んで~」は蛾の句ではあっても、恋とは読めません。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
付け筋の話をちょっと(あくまで例えばです)。
前句「抱かれて通天閣の灯が窓に」の部分部分に着目すれば、
「抱かれて」→身体部位(ただし足関連は離れすぎ、胸・腕はツキスギでしょうか)
「通天閣」→塔、高さ、日立の広告、ビリケンさん、映画「王手」(阪本順治)etc(ただし大阪関連を避ける)
窓→ガラス、透き通る、ほかイメージさまざま
灯→さまざまイメージ
こんなところをよりどころとすると作りやすいかもしれません。
さて、いただいた付句を拝読します。
●うつされし香は汗と粘液 恵
あのねえw、恋は恋でしょうが、ちょっとキタナイw
●沈んで浮かぶ恋の吃水 ねこ
前句の灯のイメージから「沈んで浮かぶ」。「恋の吃水」って、なんだかよくわからないところもあるのですが(どのくらいどっぷり浸かってるか、といった感じでしょうか)、歌のタイトルのようで面白いです。
●絶頂感をグラフで示す 分度器
通天閣→頂。このグラフ、見たことがあります(男女で大きく違う)。
●地階へ降りる途中のキッス 廣島屋
すみません、悩ませてしまってw
前句の窓のある部屋(通天閣の灯が映るのですから、高階でしょう)から、地階は、唐突かつ展開不足かなあ、と。屋内という条件から離れたほうがいいのかも。
前にいただいた「天にも昇る恋文の主」の「天」を処理して、同じネタで良かったかもです。例えば「恋文を手に空飛ぶ心地」とか。
●空港で待つむかしの男 淡水魚
通天閣からは空関係全般に付きますね。
●蛍光ペンで飾る恋文 由季
灯から蛍光ペン。いかにも「いまどき」でおもしろいですねえ。
というわけで、「空港で~」と「蛍光ペン~」の2つで迷います。
前句との関係はどちらもいい感じです。
ストーリー展開として、恋文へと飛躍させるか、もうひとりの男の連続性をとるか。
んんん、どうしよう? 悩んだ末…
●空港で待つむかしの男 淡水魚
…をいただきます。
囀や築百年の時計塔 恵 三春
額あかるく仰ぐ春天 天気 三春
つるりんと卵は殻を抜け出して うさぎ 雑
制服のまま通ふ雀荘 淡水魚 雑
月の鉤垂れて天帝ひとを釣り 鮟鱇 月の座・仲秋
うまく抓めぬ虫籠の蓋 恵 三秋
〔初折裏〕
割箸を割る音ひびく紅葉狩 敦 晩秋
三倉茉奈佳奈どちらがお好き 三だる 雑
抱かれて通天閣の灯が窓に 遥 恋
空港で待つむかしの男 淡水魚 恋
次は、雑(無季)で恋をすぱっと離れてください。
〆切は23日(木)24:00
よろしくです。
天気さま、捌き、お疲れ様です。
拙句「蛾」の句と読まれてしまいましたが、「双蛾」は「蛾眉」=美人の眉のことです。眉はふたつ並んでいるので「双」。念のため。
獅子鮟鱇さん、ありがとうございます。
勉強になりました。
人工の島へ最終モノレール 銀河
思い切りこぶし利かせて演歌など 敦
老いたので山の麓にいおり買い 鮟鱇
天気さま
宍道湖の「嫁が島」や「双蛾」や、偏頗な句材は連句には向かない、それがよくわかって面白いです。
獅子鮟鱇さん。
>連句には向かない
そうとも限りません。
句によりますし、流れにもよります。
亡命のサイン打合せと違ふ うさぎ
祖国ではそろそろ雨季に入る頃 分度器
マリーナの風にスターの名を騙る 廣島屋
白亜紀の生態系の崩れつつ 三だる
ハチ公の像にぽつりと雨落ちる 由季
バリトンがFM深夜ラジオから 恵
トランクの中でつぶれしビスケット 恵
アルバムの白黒写真貼り直し 恵
恵さん。次回から、おひとりさま1句(どうしてもという場合2句)でお願いします。
≫09/04/17 2:29 の書き込み参照
囀や築百年の時計塔 恵 三春
額あかるく仰ぐ春天 天気 三春
つるりんと卵は殻を抜け出して うさぎ 雑
制服のまま通ふ雀荘 淡水魚 雑
月の鉤垂れて天帝ひとを釣り 鮟鱇 月の座・仲秋
うまく抓めぬ虫籠の蓋 恵 三秋
〔初折裏〕
割箸を割る音ひびく紅葉狩 敦 晩秋
三倉茉奈佳奈どちらがお好き 三だる 雑
抱かれて通天閣の灯が窓に 遥 恋
空港で待つむかしの男 淡水魚 恋
●思い切りこぶし利かせて演歌など 敦
演歌は打越の通天閣にちょっと障ります。「通天閣歌謡劇場」。詳しくはWikipediaほか検索を。
●人工の島へ最終モノレール 銀河
空港は人工島にあったりしますね。神戸空港などというバカなシロモノもあったりして。
●マリーナの風にスターの名を騙る 廣島屋
空港から港は、やや趣向不足でしょうか。
●老いたので山の麓にいおり買い 鮟鱇
むかし→老。
●白亜紀の生態系の崩れつつ 三だる
むかし→白亜紀
●アルバムの白黒写真貼り直し 恵
古い→白黒写真。
ここらあたりまでは、付け筋に苦労されたような…。
●バリトンがFM深夜ラジオから 恵
男からバリトンでしょうか。ちょっと無理のある付け筋。句もちょっと説明過多になりました。
●ハチ公の像にぽつりと雨落ちる 由季
待つ→ハチ公像。雨のひとつぶは感じが宜しいです。欲を言えば、大阪→空港→東京、と流れが、良いような食い足りないような…。
●祖国ではそろそろ雨季に入る頃 分度器
前句の空港からは、海外ネタはすべて付きますね。
●亡命のサイン打合せと違ふ うさぎ
これは素っ頓狂で、いい味。「むかしの男」が亡命するようで、まだ恋をひきずってしまった難点はありますが、あえて離れてしまわず、余韻を持たせた句をいただく選択もあります。
●トランクの中でつぶれしビスケット 恵
空港(旅)でトランク。この句、おもしろいですねえ。ただし、空港とちょっと近すぎ。同じ場面にとどまっています。
以上のなかから…
●亡命のサイン打合せと違ふ うさぎ
…をいただきます。
囀や築百年の時計塔 恵 三春
額あかるく仰ぐ春天 天気 三春
つるりんと卵は殻を抜け出して うさぎ 雑
制服のまま通ふ雀荘 淡水魚 雑
月の鉤垂れて天帝ひとを釣り 鮟鱇 月の座・仲秋
うまく抓めぬ虫籠の蓋 恵 三秋
〔初折裏〕
割箸を割る音ひびく紅葉狩 敦 晩秋
三倉茉奈佳奈どちらがお好き 三だる 雑
抱かれて通天閣の灯が窓に 遥 恋
空港で待つむかしの男 淡水魚 恋
亡命のサイン打合せと違ふ うさぎ 雑
次は、雑(無季)を続けてください。
今回、前句との距離が近めで、恋の気分も若干残してしまったので、遠く離して、なおかつ「人」が登場しない句で行きましょう。
ちょっと難しいかも、です。
〆切は27日(月)24:00
よろしくお願いいたします。
追記:
今回の付句、ポイントを「亡命」に置くと、どうしても打越の空港に障ってしまいそうですし、「人」が出てきがちになります。
う~ん、かなり難しいです・・・(苦笑)
まつさらの色紙積まれし控室 敦
あ、あのーw 12句目は七七です(他同)
色紙。なるほど、です。
あ・・・
考えすぎて、間違えてしまいました(汗)
ごめんなさい。「色紙」で出直します。
楽屋の隅に積まれし色紙 敦
バレーボールのネットに土鳩 恵
計算尺が玩具に埋れ 三だる
カチカチ山に大きな夕陽 由季
初めて開く戸籍謄本 遥
雲と見まがふ大陸の影
色紙の山が横綱の前
すみません、人の登場しない句でした。
訂正します。
小切手帳は残り一枚 お気楽堂
天気様
すみません。
前句には人の気配がしますので訂正します。
初めて開く戸籍謄本 →
生あたたかき戸籍謄本
耳とほければワイン千円 鮟鱇
床の間の棚香炉がひとつ 廣島屋
囀や築百年の時計塔 恵 三春
額あかるく仰ぐ春天 天気 三春
つるりんと卵は殻を抜け出して うさぎ 雑
制服のまま通ふ雀荘 淡水魚 雑
月の鉤垂れて天帝ひとを釣り 鮟鱇 月の座・仲秋
うまく抓めぬ虫籠の蓋 恵 三秋
〔初折裏〕
割箸を割る音ひびく紅葉狩 敦 晩秋
三倉茉奈佳奈どちらがお好き 三だる 雑
抱かれて通天閣の灯が窓に 遥 恋
空港で待つむかしの男 淡水魚 恋
亡命のサイン打合せと違ふ うさぎ 雑
今回は、前句から遠く離して、なおかつ「人」が登場しない句、というお願いでした。
●楽屋の隅に積まれし色紙 敦
サイン→色紙。すんなり感じがよいです。
●小切手帳は残り一枚 お気楽堂
サイン→小切手帳。おかしみ(かなしみ?)がありますね。ただ、前句とつながりが良すぎるのが離れ具合の点で気になります。
●バレーボールのネットに土鳩 恵
サインはV(岡田可愛主演)。
●計算尺が玩具に埋れ 三だる
「違ふ」あたりからの展開? オツな景です。
●耳とほければワイン千円 鮟鱇
耳が遠くて、違ってしまった、というわけでしょうか。後半の句意がわかりませんでした。
●カチカチ山に大きな夕陽 由季
付け筋がいまひとつわかりませんでしたが、舟のイメージでしょうか。
●床の間の棚香炉がひとつ 廣島屋
付け筋が読めませんでした。この七七はひっくり返したほうがよいかも。
●生あたたかき戸籍謄本 遥
亡命からの展開。
●雲と見まがふ大陸の影 吟
亡命からの展開で、大きな景ですが、「まがふ」は、前句の「ちがふ」と近すぎるようです。
前句までの気分から一新、人の影の薄いものという基準で…
●バレーボールのネットに土鳩 恵
…をいただきます。おバカな付け筋(良い意味で言ってます)も、ここでは効果的です。
囀や築百年の時計塔 恵 三春
額あかるく仰ぐ春天 天気 三春
つるりんと卵は殻を抜け出して うさぎ 雑
制服のまま通ふ雀荘 淡水魚 雑
月の鉤垂れて天帝ひとを釣り 鮟鱇 月の座・仲秋
うまく抓めぬ虫籠の蓋 恵 三秋
〔初折裏〕
割箸を割る音ひびく紅葉狩 敦 晩秋
三倉茉奈佳奈どちらがお好き 三だる 雑
抱かれて通天閣の灯が窓に 遥 恋
空港で待つむかしの男 淡水魚 恋
亡命のサイン打合せと違ふ うさぎ 雑
バレーボールのネットに土鳩 恵 雑
それでは、次は「夏・月の座」に致しましょう。
〆切は5月1日(金)24:00
よろしくお願い致します。
らんちゅうのひれにゆらるる昼の月 銀河
裏門に閂をかけ夏の月 敦
オリーブの花の冠月に受け 遥
月涼しノートパソコン開けぬまま 廣島屋
梅雨月の駅長室に届く文 由季
すみません。駅と空港が近いので前句訂正します。
梅雨月の寮長室に届く文 由季
まつすぐに海から上がる夏の月 ゆかり
テントから天兎眺める草いきれ 鮟鱇
竜笛に光を増せる夏の月 三だる
囀や築百年の時計塔 恵 三春
額あかるく仰ぐ春天 天気 三春
つるりんと卵は殻を抜け出して うさぎ 雑
制服のまま通ふ雀荘 淡水魚 雑
月の鉤垂れて天帝ひとを釣り 鮟鱇 月の座・仲秋
うまく抓めぬ虫籠の蓋 恵 三秋
〔初折裏〕
割箸を割る音ひびく紅葉狩 敦 晩秋
三倉茉奈佳奈どちらがお好き 三だる 雑
抱かれて通天閣の灯が窓に 遥 恋
空港で待つむかしの男 淡水魚 恋
亡命のサイン打合せと違ふ うさぎ 雑
バレーボールのネットに土鳩 恵 雑
夏・月の座です。
●らんちゅうのひれにゆらるる昼の月 銀河
●裏門に閂をかけ夏の月 敦
●オリーブの花の冠月に受け 遥
●月涼しノートパソコン開けぬまま 廣島屋
今回は、皆さん、付け筋に苦労されたようです。
●梅雨月の寮長室に届く文 由季
「文」が主題になってしまって惜しいです。
●まつすぐに海から上がる夏の月 ゆかり
バレーボールのトス。これはすっきり付いています。シンプルで、こういう月がうしろめでたくて良いです。ただし、海が打越の「亡命」にやや障るのが惜しいです。
●テントから天兎眺める草いきれ 鮟鱇
駄洒落ですね。ちょっと切れが生じているようです。
●竜笛に光を増せる夏の月 三だる
雅楽なんですね。これをいただきましょう。バレーボールからの展開として、かなり素っ頓狂で、宜しいと思います。
囀や築百年の時計塔 恵 三春
額あかるく仰ぐ春天 天気 三春
つるりんと卵は殻を抜け出して うさぎ 雑
制服のまま通ふ雀荘 淡水魚 雑
月の鉤垂れて天帝ひとを釣り 鮟鱇 月の座・仲秋
うまく抓めぬ虫籠の蓋 恵 三秋
〔初折裏〕
割箸を割る音ひびく紅葉狩 敦 晩秋
三倉茉奈佳奈どちらがお好き 三だる 雑
抱かれて通天閣の灯が窓に 遥 恋
空港で待つむかしの男 淡水魚 恋
亡命のサイン打合せと違ふ うさぎ 雑
バレーボールのネットに土鳩 恵 雑
竜笛に光を増せる夏の月 三だる 夏・月の座
では、夏の七七を。
〆切は5月6日(水)24:00
連休だし、ゆっくり行きましょう。
「雅楽なんですね。これをいただきましょう。バレーボールからの展開として、かなり素っ頓狂で、」(お捌き 様)
バレーボール(月) →(蹴鞠?)→ 雅楽(竜笛)(竜ー月光) → 月(バレーボール)
なるほどおもしろいですね。つけ筋が「素っ頓狂」なら 捌きの筋つくり(筋毀し)の想像力も飛んでますね。連休中ゆっくりかんがえてがんばります。
夢の蛸壺引きあげらるる 銀河
海亀を呼ぶ乙姫の声
品書きも見ず麦酒を頼む 敦
生キャラメルの舌に溶けゆく 遥
天気様
夏の七七ですよね。雑と勘違いしました。
訂正します。毎度ごめんなさいデス。
枇杷葉湯の舌に沁みゆく 遥
回転寿司にコハダを探す 由季
信濃太郎の逆鱗に触れ 廣島屋
百年・14句目。夏の七七。
囀や築百年の時計塔 恵 三春
額あかるく仰ぐ春天 天気 三春
つるりんと卵は殻を抜け出して うさぎ 雑
制服のまま通ふ雀荘 淡水魚 雑
月の鉤垂れて天帝ひとを釣り 鮟鱇 月の座・仲秋
うまく抓めぬ虫籠の蓋 恵 三秋
〔初折裏〕
割箸を割る音ひびく紅葉狩 敦 晩秋
三倉茉奈佳奈どちらがお好き 三だる 雑
抱かれて通天閣の灯が窓に 遥 恋
空港で待つむかしの男 淡水魚 恋
亡命のサイン打合せと違ふ うさぎ 雑
バレーボールのネットに土鳩 恵 雑
竜笛に光を増せる夏の月 三だる 夏・月の座
●夢の蛸壺引きあげらるる 銀河
蛸壺って夏の季語なのですか?
●信濃太郎の逆鱗に触れ 廣島屋
信濃太郎=入道雲。『物類称呼』に「夏雲 なつのくも 江戸にて坂東太郎と云(坂東太郎といふ大河あり)、大坂にて丹波太郎と云、播磨にて岩ぐもといふ、九州にて比古太郎と云(比古ノ山ハ西国の大山なり)、近江及越前にて信濃太郎と云、加賀にていたちぐもといふ、安房にて岸雲と云。今案に、これらの異名夏雲のたつ方角をさしていひ又其形によりてなづく」とあるそうです。勉強になります。
光からの展開でしょうか。句そのものは、雄壮で、いいですねえ。夏の月(夜)から入道雲への展開をどう見るか、でしょうか。
●海亀を呼ぶ乙姫の声 お気楽堂
音つながり。
●品書きも見ず麦酒を頼む 敦
付け筋がちょっとわかりませんでした。笛から飲み物ということでしょうか。
●枇杷葉湯の舌に沁みゆく 遥
びわようとう。知りませんでした。上と同じく。笛から飲み物ということでしょうか。
●回転寿司にコハダを探す 由季
ひかりもの。きれいに付きました。風雅な前句から回転寿司の俗という展開にもコクがあります。ただ、寿司は夏の季語ですが、コハダ(小鰭)は秋(講談社・大歳時記)。ここが微妙です。
というわけで…
●信濃太郎の逆鱗に触れ 廣島屋
…をいただきます。
囀や築百年の時計塔 恵 三春
額あかるく仰ぐ春天 天気 三春
つるりんと卵は殻を抜け出して うさぎ 雑
制服のまま通ふ雀荘 淡水魚 雑
月の鉤垂れて天帝ひとを釣り 鮟鱇 月の座・仲秋
うまく抓めぬ虫籠の蓋 恵 三秋
〔初折裏〕
割箸を割る音ひびく紅葉狩 敦 晩秋
三倉茉奈佳奈どちらがお好き 三だる 雑
抱かれて通天閣の灯が窓に 遥 恋
空港で待つむかしの男 淡水魚 恋
亡命のサイン打合せと違ふ うさぎ 雑
バレーボールのネットに土鳩 恵 雑
竜笛に光を増せる夏の月 三だる 夏・月の座
信濃太郎の逆鱗に触れ 廣島屋 三夏
次は、雑(無季)あるいは夏で。
〆切は5月10日(日)24:00で。
蛸壺って夏の季語なのですか?」(「天気」}
「蛸」が夏の季語だからいいかと思って。芭蕉師の潜みにならってもいるし・・、やはりだめでしたか?考えすぎでした。。
いえ。夏なら夏でいいんです。
水撒いてその日の終る鮮魚店 分度器
正装の服のなかなか見つからず 敦
雨の夜は鯉の飴炊き作らうか 遥
今朝もまた気象予報の大外れ 七
蜘蛛の子の散りて一匹靴の中 由季
歌仙「百年」・第15句目
囀や築百年の時計塔 恵 三春
額あかるく仰ぐ春天 天気 三春
つるりんと卵は殻を抜け出して うさぎ 雑
制服のまま通ふ雀荘 淡水魚 雑
月の鉤垂れて天帝ひとを釣り 鮟鱇 月の座・仲秋
うまく抓めぬ虫籠の蓋 恵 三秋
〔初折裏〕
割箸を割る音ひびく紅葉狩 敦 晩秋
三倉茉奈佳奈どちらがお好き 三だる 雑
抱かれて通天閣の灯が窓に 遥 恋
空港で待つむかしの男 淡水魚 恋
亡命のサイン打合せと違ふ うさぎ 雑
バレーボールのネットに土鳩 恵 雑
竜笛に光を増せる夏の月 三だる 夏・月の座
信濃太郎の逆鱗に触れ 廣島屋 三夏
○水撒いてその日の終る鮮魚店 分度器
鱗から鮮魚店。
○正装の服のなかなか見つからず 敦
逆鱗に触れ、どこかに誤りに行くのでしょうか。
○雨の夜は鯉の飴炊き作らうか 遥
鱗から鯉。
○蜘蛛の子の散りて一匹靴の中 由季
逆鱗に触れ、蜘蛛の子を散らすように逃げた、みたいな展開でしょうか。この句は、むしろ「百号」のウェブ(蜘蛛の巣)に付けたような句。
○今朝もまた気象予報の大外れ 七
雲から気象予報。これをいただきます。前句と近すぎる感もありますが、意外に味のある流れです。
囀や築百年の時計塔 恵 三春
額あかるく仰ぐ春天 天気 三春
つるりんと卵は殻を抜け出して うさぎ 雑
制服のまま通ふ雀荘 淡水魚 雑
月の鉤垂れて天帝ひとを釣り 鮟鱇 月の座・仲秋
うまく抓めぬ虫籠の蓋 恵 三秋
〔初折裏〕
割箸を割る音ひびく紅葉狩 敦 晩秋
三倉茉奈佳奈どちらがお好き 三だる 雑
抱かれて通天閣の灯が窓に 遥 恋
空港で待つむかしの男 淡水魚 恋
亡命のサイン打合せと違ふ うさぎ 雑
バレーボールのネットに土鳩 恵 雑
竜笛に光を増せる夏の月 三だる 夏・月の座
信濃太郎の逆鱗に触れ 廣島屋 三夏
今朝もまた気象予報の大外れ 七 雑
次も雑(無季)で、七七を。
〆切は13日(水)24:00で。
馬券で喰ってゆけるワキャない 銀河
苦節何十句く~~(嬉泣
天気さま、彩句して下さりありがとうございます。鮟肝で祝杯をあげなきゃ♪ウ~~ィッシュ⌒∂∀♪
新宿の母二代目デビュー 恵
いろいろな箇所棒でつついて 分度器
夢にお会ひす安部晴明 遥
バウムクーヘン工場の怪 三だる
歌仙「百年」・第16句目
囀や築百年の時計塔 恵 三春
額あかるく仰ぐ春天 天気 三春
つるりんと卵は殻を抜け出して うさぎ 雑
制服のまま通ふ雀荘 淡水魚 雑
月の鉤垂れて天帝ひとを釣り 鮟鱇 月の座・仲秋
うまく抓めぬ虫籠の蓋 恵 三秋
〔初折裏〕
割箸を割る音ひびく紅葉狩 敦 晩秋
三倉茉奈佳奈どちらがお好き 三だる 雑
抱かれて通天閣の灯が窓に 遥 恋
空港で待つむかしの男 淡水魚 恋
亡命のサイン打合せと違ふ うさぎ 雑
バレーボールのネットに土鳩 恵 雑
竜笛に光を増せる夏の月 三だる 夏・月の座
信濃太郎の逆鱗に触れ 廣島屋 三夏
今朝もまた気象予報の大外れ 七 雑
●馬券で喰ってゆけるワキャない 銀河
前句のハズレから。
●新宿の母二代目デビュー 恵
同じくハズレから。打越に地名(信濃)があるので、新宿がそこに障ります。
●夢にお会ひす安部晴明 遥
同じくハズレから。夢じゃないほうがよかったです。登場させてしまうのがよいですね。
●いろいろな箇所棒でつついて 分度器
予報官、やってますね、棒で。
●バウムクーヘン工場の怪 三だる
等圧線の形態的相同から。これをいただきましょう。おもしろいです。
囀や築百年の時計塔 恵 三春
額あかるく仰ぐ春天 天気 三春
つるりんと卵は殻を抜け出して うさぎ 雑
制服のまま通ふ雀荘 淡水魚 雑
月の鉤垂れて天帝ひとを釣り 鮟鱇 月の座・仲秋
うまく抓めぬ虫籠の蓋 恵 三秋
〔初折裏〕
割箸を割る音ひびく紅葉狩 敦 晩秋
三倉茉奈佳奈どちらがお好き 三だる 雑
抱かれて通天閣の灯が窓に 遥 恋
空港で待つむかしの男 淡水魚 恋
亡命のサイン打合せと違ふ うさぎ 雑
バレーボールのネットに土鳩 恵 雑
竜笛に光を増せる夏の月 三だる 夏・月の座
信濃太郎の逆鱗に触れ 廣島屋 三夏
今朝もまた気象予報の大外れ 七 雑
バウムクーヘン工場の怪 三だる 雑
次は春・花の座です。桜を「花」の語を盛り込んで詠んでください。
〆切は17日(日)24:00で。
前句(バウムクーヘン)に付け筋が見つかりにくいようでしたら、ストーリー(ツキスギでないストーリー)を拵えて付けるのも一手です。
花守はアンドロメダの生まれとか お気楽堂
またカタカナで恐縮です^^;
お笑ひのコンビを組んで花の旅 遥
工場からの展開で
永年の皺のなごやか花見酒 銀河
ひとりづついなくなる夜の花吹雪 分度器
廃屋の花の根元を掘返し
ひとひらの花より水輪広がつて 敦
煙突が花屑ひとつ吐き出して 由季
「百年」17句目・花の座。
囀や築百年の時計塔 恵 三春
額あかるく仰ぐ春天 天気 三春
つるりんと卵は殻を抜け出して うさぎ 雑
制服のまま通ふ雀荘 淡水魚 雑
月の鉤垂れて天帝ひとを釣り 鮟鱇 月の座・仲秋
うまく抓めぬ虫籠の蓋 恵 三秋
〔初折裏〕
割箸を割る音ひびく紅葉狩 敦 晩秋
三倉茉奈佳奈どちらがお好き 三だる 雑
抱かれて通天閣の灯が窓に 遥 恋
空港で待つむかしの男 淡水魚 恋
亡命のサイン打合せと違ふ うさぎ 雑
バレーボールのネットに土鳩 恵 雑
竜笛に光を増せる夏の月 三だる 夏・月の座
信濃太郎の逆鱗に触れ 廣島屋 三夏
今朝もまた気象予報の大外れ 七 雑
バウムクーヘン工場の怪 三だる 雑
●ひとひらの花より水輪広がつて 敦
●花守はアンドロメダの生まれとか お気楽堂
打越の等圧線から前句のバウムクーヘンが導かれているので、等圧線の形状に障る句はいけません。
●お笑ひのコンビを組んで花の旅 遥
工場から? ちょっと付け筋がわかりづらいです。
●永年の皺のなごやか花見酒 銀河
永年の工場勤め。
●ひとりづついなくなる夜の花吹雪 分度器
勤めが終わり、ひとり帰り、またひとり帰り。
●廃屋の花の根元を掘返し M玉
工場が廃屋になっちゃいました。花(桜)が見えてこないところが残念です。
●煙突が花屑ひとつ吐き出して 由季
工場から煙突はちょっと素直すぎ(かつ近すぎ)ますが、きれいな景です。前句の雰囲気から流れもいいように思います。「怪」が煙突の花屑というのはオツです。これをいただきます。
囀や築百年の時計塔 恵 三春
額あかるく仰ぐ春天 天気 三春
つるりんと卵は殻を抜け出して うさぎ 雑
制服のまま通ふ雀荘 淡水魚 雑
月の鉤垂れて天帝ひとを釣り 鮟鱇 月の座・仲秋
うまく抓めぬ虫籠の蓋 恵 三秋
〔初折裏〕
割箸を割る音ひびく紅葉狩 敦 晩秋
三倉茉奈佳奈どちらがお好き 三だる 雑
抱かれて通天閣の灯が窓に 遥 恋
空港で待つむかしの男 淡水魚 恋
亡命のサイン打合せと違ふ うさぎ 雑
バレーボールのネットに土鳩 恵 雑
竜笛に光を増せる夏の月 三だる 夏・月の座
信濃太郎の逆鱗に触れ 廣島屋 三夏
今朝もまた気象予報の大外れ 七 雑
バウムクーヘン工場の怪 三だる 雑
煙突が花屑ひとつ吐き出して 由季 春・花の座
次は春の七七を。
〆切は20日(水)24:00で。
調書をとりし後の草餅 廣島屋
たまには途中で。
廣島屋さん、おはようございます。
草餅が打越のバウムクーヘンに障ります。
前半はおもしろいので、この部分を換えるとよいです。
孕鹿鳴く湯屋の軒下 遥
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