2026年7月5日日曜日

★週刊俳句の記事募集

週刊俳句の記事募集


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これはガッツリ書くいていただくのはなかなか大変です。それでもいいのですが、寸感程度でも、読者には嬉しく有益です。



そのほか、どんな企画でも、ご連絡いただければ幸いです。

2026年7月3日金曜日

●金曜日の川柳〔蟹口和枝〕まつりぺきん



まつりぺきん





かたちから入るタイプのぐりとぐら  蟹口和枝

『ぐりとぐら』は、双子の野ねずみを主人公にした有名な絵本のタイトルで、5音ということもあり、川柳でもよく使われます。
世代を超えてインストールされている言葉、と言っていいかもしれません。「ぐりとぐら」という響きそのものに、どこか懐かしく親しい感覚を覚えます。
そしてこの句は、その既知のリズムを巧みに利用しています。

まず、「かたちから入る」という上五は、「a」と「i」という明るく開かれた母音のみによって構成され、中七がさらに「aiu」の反復を添えることで、軽やかな律動を生み出しています。
一方、「ぐりとぐら」は母音だけを見れば決して単純ではありません。しかし、その不均質さは、むしろ共有された記憶の力によって自然に受容され、違和感を生じさせません。

「かたちから入るタイプ」という表現には、少し揶揄するようなニュアンスがあります。それを、あの純粋で愛らしい『ぐりとぐら』に重ねてしまうところに、この句のユーモアがあります。
少し皮肉でありながら、どこか優しい――そんな川柳らしい味わいを感じます。

「中途半端な」(『川柳EXPO2025―柳―』2025)より

2026年6月29日月曜日

●回文俳句 春夏コレクション 手に文庫 井口吾郎

回文俳句◆春夏コレクション
手に文庫 井口吾郎

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昼は濃いタンメン明太子春陽

手に文庫目の利く木の芽昆布煮て

佐賀広し他駅に消えた白日傘

茎とキス兄御ベゴニア好きと聞く

むかついた梅雨更衣場タイツ嚙む

蟬生るフシギ詐欺師振舞う店

ギヤマンと知らす雄らしトンマ山羊

川蜻蛉留まる窓と盆と和歌

よき旅の締めに雲丹飯ノビタキよ

永遠に子は美し苦痛箱庭と

2026年6月28日日曜日

【新刊】小林恭二『三鬼』

【新刊】
小林恭二『三鬼』

2026年06月25日/講談社




2026年6月26日金曜日

●金曜日の川柳〔広瀬ちえみ〕なかはられいこ



なかはられいこ






晴れた日のこっばみじんの黄色です  広瀬ちえみ

洗濯物を干していた。洗濯バサミをつまんだとたん、ばちーんとはじけた。経年劣化した洗濯バサミはもろい。

あー、こっぱみじんやなあと思った。

こっぱみじんになったのは、あくまでも「黄色」であって、それはモノではなくて、黄色的な感情や情動なのかもしれない。

それでも思う。洗濯バサミみたいに終われたら、いっそ清々しいのにと。なんにせよ、「こっぱみじん」とは、あっぱれである。あっぱれは天晴れと書く。

青空と粉々の黄色いかけらのなんとあざやかなことか。

『現代川柳の精鋭たち』 2000年(北宋社)