
まつりぺきん
ライターの音を一切消した窓 西沢葉火
静謐です。
ライターの点火音のような小さな音さえも聞こえない、密閉された空間。
それを成し遂げる「窓」の存在感。
「一切」には、内と外とが完全に切り離された、隔絶の風景を殊更に強調するニュアンスがあり、内面的世界の象徴のようにも感じます。
しかし「窓」である以上、音は聞こえなくても、外からライターの炎が見えてしまいます。
むしろ、聴覚を遮断することで、わざと注目させようとしているのかもしれません。
火はまだ消えていませんよ、と。
『クラドフレビス・レインボー』(2022)より。
●