2011年9月11日日曜日

〔今週号の表紙〕第229号 背高泡立草 西原天気

今週号の表紙〕第229号 背高泡立草

西原天気



ひところ、というのは私が子どもの頃から若い頃、どこの田舎に行ってもセイタカアワダチソウだらけだったのに、それから、あまり見なくなった時期があったような気がします。

セイタカアワダチソウには自家中毒の作用があって、殖えすぎると、毒が効いて自滅していくのだという話を聞いたことがあります。もし、それがほんとなら、獰猛なまでの繁殖力を誇るセイタカアワダチソウにも、一種、慎ましさがあるということになります。

ある程度減ったら、また、どんどんと殖え、他の植物を駆逐していくのでしょうが、現在は、増殖と減退、どちらの時期にあたるのでしょうか。



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2011年9月10日土曜日

【俳誌拝読】『静かな場所』第7号を読む 西原天気

【俳誌拝読】
美しい薄さ
『静かな場所』第7号(2011年9月15日)を読む

西原天気


発行人・対中いずみ。本号から「体制も意匠も新しく」なったと編集後記にあります。さわやかに美しい表紙。本文は16頁と、極薄。

同人5氏の俳句作品が見開きに15句ずつ。同人諸氏による「田中裕明の一句観賞」が巻末近くに配される。招待作品は高柳克弘「光堂」15句。青木亮人の連載「はるかな帰郷~田中裕明の「詩情」について」は本号が第1回。

  月光にすててこの脚組みにけり  対中いずみ

  何事もなき日のごとく囀れり  藤本夕衣

  一行のさみしさに鳥渡りけり  満田春日

  蔵の前明るき色に苔咲いて  森賀まり

  さやうならみんなはくもくれんのはな  和田 悠

  すみれ野を馳せよ黙示録の喇叭  高柳克弘

2011年9月9日金曜日

●金曜日の川柳 樋口由紀子


樋口由紀子
  







恋人の膝は檸檬のまるさかな

橘高薫風 (きったか・くんぷう) 1925~2005

〈恋人の膝は檸檬のまるさ〉これって恋人を褒めているのだろうか。現在の若い女性なら檸檬のまるさと言われてもピンとこないだろう。それよりももっとインパクトのある、いかにも美しいと言う褒め方をしてほしいと望むかもしれない。物や情報などありとあらゆるものが溢れるとこの程度のシンプルさではなかなか満足してもらえない。味気ないことである。

初恋の味はカルピスだった。それももうすっかり古くなってしまった。先日ある句会で「百円札」の句を出したら、「ピンときません」「年齢が分かります」と言われてしまった。

檸檬といえば、鮮やかな黄色がぱっと目に浮び、酸っぱさが口の中に広がり、質感とともに恋を象徴している。膝というのは微妙なところである。橘高薫風は麻生路郎亡き後、同志と川柳塔社を興し、編集長となる。抒情性のある作品を多く残した。『檸檬』(1965年刊)所収。

2011年9月7日水曜日

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