2014年11月18日火曜日

【柳誌拝読】『Senryu So』第6号/終刊号(2014年秋)

【柳誌拝読】
『Senryu So』第6号/終刊号(2014年秋)

西原天気


同人3氏(石川街子、妹尾凛、八上桐子)の作品に、終刊号は柳本々々氏をゲストに迎えている。

A6判(105×148mm)、てのひらサイズ。


広げるとA3判。表裏ともにカラー。



返送されてき来た手紙から雪が舞う  石川街子

葬送のからだを包むシャボン玉  妹尾凛

一本のみじかい紐になる真昼  八上桐子

詩的成分の濃い句においては、現代川柳と俳句は、かなり近い感じになるという印象。

ゲスト作品からいくつか。

句読点煮込んだよるにすこし浮く  柳本々々

信号でめがねをはずすぬるい虹  同

ねえ、夢で、醤油借りたの俺ですか?  同

〈語のはたらき〉という点で刺激的な句群。

さらに八上桐子「からだから」の身体モチーフに惹かれた。湿るでも乾くでもない、不思議な質感。

ねむたげにオカリナの口欠けている  八上桐子

くちびるへ手鏡の海かたむける  同

瞳孔にひしめきあっている檸檬  同



柳本々々:顔パンチされる機関車トーマス 柳誌『Senryu So』から湊圭史の一句

1 件のコメント:

週刊俳句 さんのコメント...

柳本々々さんがこの記事について書いてくださっています。
≫「川柳における人体の不思議展・あとがき」
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