2026年1月30日金曜日

●金曜日の川柳〔江口ちかる〕まつりぺきん



まつりぺきん

※樋口由紀子さんオヤスミにつき代打。



海辺まですべっていった相撲取り  江口ちかる

題は「相」。

意味が通っているものの、「なぜ?」と思わされるタイプの句。

語の連結から生み出される印象は叙情性とは異なり、奇妙でコミカル。

浄化や美をイメージしがちな「海辺」という自然物から入りつつ、「まで」と限定することで、体重(=びくともしない)を意識させます。

「滑って」と漢字ではなく、ひらがなに開いた点も滑稽味を強調していて効果的。

「相」という題で「相撲取り」を連想すること自体はむしろ安易な印象ですが、その上がったハードルなど軽々と飛び越えてくる軽やかな句…相撲取りなのに。

第30回杉野十佐一賞より。

0 件のコメント: