【俳誌拝読】
『なんぢや』第29号(2015年夏・七周年号)
本文28ページ。発行人:榎本享。
以下、同人諸氏俳句作品より1句ずつ。
湧く水に日の斑がをどる春がくる 榎本享
余花の雨蛇の目閉ぢては開いては 遠藤千鶴羽
潮まねき夕日の方へ動きけり 川嶋一美
スナックの昼のギターとシクラメン 太田うさぎ
馬刀貝の虚や波に裏返り 林和輝
花屑になるまで愛でてありがたう 土岐光一
水道の水に影ありヒヤシンス 中村瑞枝
飛石に子雀地(つち)に石の影 高畑桂
雨やんで徳川方の地虫出づ 井関雅吉
残雪を啄んでゐる孔雀かな えのもとゆみ
半裂の尾が見え春の寒きこと 鈴木不意
(西原天気・記)
2015年7月16日木曜日
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