2021年3月13日土曜日

〔柳俳誌拝読〕『Picnic』No.2

〔柳俳誌拝読〕
『Picnic』No.2(2021年3月1日)


野間幸恵・石田展子編集。収録は川柳および俳句。147mm×147mm、リングバインダー綴じ、本文76頁・横組のユニークな造作。

整列のひとつ餡子をはみ出して  広瀬ちえみ

嘶きに憤りつつうどんすき  岡村知昭

術式は多血ツ手と何ぬね野かな  榊陽子

水槽に回送電車きて静か  月波与生

紅梅白梅世にめずらしき足の裏  大下真理子

憂鬱な機械焼芋吐き出しぬ  木村オサム

初雪へ金管楽器あけはなつ  妹尾凛

百円を入れると生家動き出す  樋口由紀子

春あけぼのギリシャあたりを逆上がり  中村美津江

老衰というやわらかき水の地図  石田展子

月曜は記紀うつくしく立ち上がる  野間幸恵

(西原天気・記)





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