おんつぼ21
G.ラヴ&スペシャル・ソース
G. Love & Special Sauce
さいばら天気
例によって、ものぐさにも、Wikipediaによれば…
G・ラヴ&スペシャル・ソース(G. Love & Special Sauce)は、アメリカはフィラデルフィア出身のオルタナティヴヒップホップバンド。ジャズやブルースといったルーツ・ミュージックをベースにしつつ、ヒップホップを取り込んだ複合的な音楽性が特徴。陽気でゆったりとしたグル-ヴにG・ラヴのラップが合わさったオーガニックな曲調は評価が高く、旧知の仲であるジャック・ジョンソンらと共にサーフ・ミュージック・シーンの代表格としても人気が高い。…とあって、参考にしたい人はしてください(*1)。
私自身は、こういう記述、どうでもいいなあ、と。「ヒップホップを取り込んだ」って言われても、ピンと来ないし、「サーフ・ミュージック・シーンの代表格」と言われても、そういう脈絡で聞いてるわけではないし。
まあ、そうした資料は置いておいて、どんな音楽かといえば…
たらっとしている。
このひとことで済む。
ギターを弾いて歌い、ときどきハーモニカ(ブルースハープ)を吹くのが、G. Love という青年。「たらっ」とした感じは、このギターから来るところが大きい。これでいいのかなあ、まあ、これでいいんだろうなあ、といった演奏で、頼りないといえば頼りないが、それで問題か?と問われれば、まったく問題ありません。
楽器の演奏技術というのは、手段であって目的ではない。技術の要不要は、何をやりたいか、による。高度な技術、洗練された技術が必要な音楽なら、それが必要になるし、違うなら、不要。
むかし、知り合いの音楽ライターの知り合いの音楽ライター(ややこしい)が、日本公演の最中の楽屋に、この G. Love を取材に訪ねたところ、ジャムセッション風に遊びながら、ギターを弾いていた。ライブでヘタそうにギターを弾いていても、そこはプロ、実は巧かったりする、というアタマがあったが、聞いてみると、「マジでヘタ」だったそうで、なかなかいい話である。中途半端にじょうずだったりすると、「たらっとした感じ」は出ない。
さて、G.ラヴ&スペシャル・ソース。泥臭いおもしろさはあるし、レイドバック(*2)なところも、いい感じである。
ずぼら度 ★★★
へなちょこ度 ★★★★
(*1)もっと詳しく、という方は、英語版でどうぞ。≫G. Love & Special Sauce
(*2)レイドバック 数十年前によく使用されたポップ音楽用語。簡単にいえば、「くつろいだ、のんびりとした、ゆったりした」。つまり、友だちの家に行ったら、まずは何はともあれ炬燵に潜り込み、しゃべる話題を探すこともなく、たらっと、怠惰に過ごす、あの感じだ。
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2 件のコメント:
デビュー・アルバムから3枚目あたりまでは熱心に聴いてました。
クールなヘタギターでした。
その後、妙にギターが上手くなっていくにつれて、どんどんつまらなくなってしまいました。
残念なことです。
デビューした時がバンドのピーク、というのはよくあることですが。
そうなんですよね。
あっしは4枚目の「Philadelphonic」(1999年)までがおもしろいと思っています。5枚目はつまらなかったです。
きちんと確かめていませんが、ギターがもっぱらアコースティックにシフトしていき、あのどろーんとした感じがなくなっていったような。
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