【俳誌拝読】
『儒艮 JUGON』第3号(2013年11月1日)
A5判、本文64頁。編集・発行:久保純夫。
久保純夫氏の個人誌と解していいのだろう。氏の3作品(各76句、56句、76句)を収載。加えて招待作家11氏・12作品(各30句)。2段組に句作品をふんだんに配した作り。評論、エッセイ、句集評も。以下、気ままに何句か。
なめくじら指の先より這い出しぬ 久保純夫
水玉に毛が生えてくる箱眼鏡 同
この2句は「草間彌生を眺めながら」76句より。草間作品の幻想・蠱惑に俳句で寄り添う。
泣きながら躯を通る紅葉かな 同
朝顔の力満ちくる腋毛たち 城 貴代美
朽野や鯨の骨が組みあがり 仲田陽子
秋風は縞をなすなりフラミンゴ 岡田由季
月今宵きりんの中に椅子組まる 木村 修
刻々と光の変わる唐辛子 上森敦代
涼しさに何の鳥かはよく見えぬ 杉浦圭佑
姉さんは鮮やか躑躅吸うときも 原 知子
(西原天気・記)
2013年10月26日土曜日
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