崖
着ぶくれて崖の匂ひをつれてくる 喜田進次
遺産から二百十日を引いた崖 佐山哲郎
杉の暗さの崖の滴り食器置かれ 桜井博道
菫咲き崖にやさしき日ありけり 石塚友二
ラムネ瓶太し九州の崖赤し 西東三鬼
爆音や霜の崖より猫ひらめく 加藤楸邨
土用波わが立つ崖は進むなり 目迫秩父
葛の崖重油の匂ふところあり 谷口智行〔*〕
花いばらレ点で雨の崖に出て 岡野泰輔〔*〕
夏帽子頭の中に崖ありて 車谷長吉
〔*〕『俳コレ』(2011年12月・邑書林)より
2012年9月29日土曜日
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