2009年11月30日月曜日

●川崎展宏氏死去

川崎展宏氏死去
川崎展宏氏(かわさき・てんこう=本名川崎展宏=かわさき・のぶひろ、俳人、元明治大教授)29日午前2時30分、肺がんのため東京都内の病院で死去、82歳。広島県出身。葬儀・告別式は12月5日午前9時半から東京都府中市多磨町2の1の1、多磨葬祭場で。喪主は妻美喜子(みきこ)さん。80年、同人誌「貂」を創刊。句集に「夏」(読売文学賞)、「秋」(詩歌文学館賞)など。
http://www.47news.jp/CN/200911/CN2009113001000304.html

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順番のこと:鯨と海星

2009年11月29日日曜日

●冬の星

冬の星

冬の星らんらんたるを怖れけり  富安風生

かぞへゐるうちに殖えくる冬の星  上田五千石

寒昴眼鏡摧(くだ)けしその夜も  赤尾兜子

ばらりと冬星目薬をさす口あける  川口重美

ことごとく未踏なりけり冬の星  高柳克弘

2009年11月28日土曜日

●古墳

古墳



壁画古墳人馬つちふるごとくなり  野見山朱鳥

さなぶりのおほぜい登る古墳かな  吉本伊智朗

臘梅や夢の山みな古墳型  渋谷道

2009年11月27日金曜日

●鉄バクテリア 野口裕

鉄バクテリア

野口 裕


先日、職場の同僚が鉄バクテリアのことを聞いてきた。とたんに、

  鉄を食ふ鉄バクテリア鉄の中  三橋敏雄

が思い浮かんだが、俳句をやる人ではないのでその話は封印し、聞いてゆくと、どれくらいの倍率の顕微鏡で見えるのかを相談したかったようだ。そう言われても、鉄バクテリアを見たことがない。画像検索をしてみると、一点それらしいのがあった。

≫画像 http://www.dowatec.co.jp/img/tec/water01-02.jpg

バクテリアとしても小さなもののようで、最低で千倍ほどの倍率が必要になりそうだ。手持ちの顕微鏡では見えないだろうと返事した。その人は、河川の浄化に興味があり、鉄バクテリアがそれに一役買っていることから、調べ出したようだ。

興味を引く句でありながら、なぜ今まで鉄バクテリアの姿を調べようとしなかったのか、改めて考えてみると、句の最後の「鉄の中」がくせ者のようだ。鉄の中にあるんだったら見えなくてもしょうがない、と勝手に思いこんでいた。どんな句でも、虚心に読むというのは難しいものだ。思わぬ形で精読する機会を与えられたような気がした。