【俳誌拝読】
『都市』2011年10月号を読む
西原天気
中西夕紀主宰を発行・編集人とする結社誌。
巻頭は外部からの寄稿、筑井磐井「ゆらゆら季語」(俳句の歴史入門講座21)。太陽暦の採用で、さまざまに「よく分からない」ことが起こっているという話題。例えば、月ごとに編集された歳時記では「節分」が冬に含まれてしまうケースがあること、原爆忌は8月なので秋の季語に分類されてしまうことなど。俳句分野に限らずたびたび指摘される不具合ですが、これ、なんとかならないのでしょうかね?
記事は他に、桂信子、蛇笏・龍太、前田普羅など作家論、他誌レビューなど豊富。
以下、主宰および会員諸氏の作品から。
血色の良き僧の出で梅干せり 中西夕紀
少年は鉛筆の芯炎天下 本多 燐
ハンモック通りすがりに揺らしけり 栗山 心
車止めまでふらここの影のくる 城中 良
走り根を階段にして風涼し 高木光香
声のなき鯉の大口柿の花 盛田恵未
日当るや羽色の失せて糸蜻蛉 小林山荷葉
新築の家を映して金魚池 星野佐紀
≫「都市」俳句会 ウェブサイト
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2011年10月20日木曜日
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