夢の現実
宮﨑莉々香
鹿と目がつながる車ガラスの窓
やがて虫だけの手ぶらの夜が来るぞ
かまきりとくちびるかたくながうつる
カンナの赤目覚めればカップヌードル
毛虫手すり手すりがごはごはの手毛虫
秋の日の眼鏡の友とわからん木
秋の眼の夢の植物園の羊歯
今日までの羊歯の向かうのさやうなら
来世なるなら羊歯がいい足首でもいい
木の実降る九時ごろのどつかにも降る
干されての洋服柚の木は黄色
空に頭をひつぱられるコスモス畑
不定期・正午更新●『週刊俳句』の裏モノ●another side of HAIKU WEEKLY
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