西原天気
※樋口由紀子さんオヤスミにつき代打。
桜田門外の変な日であった 川合大祐
江戸幕府大老・井伊直弼が暗殺された「桜田門外の変」は、安政7年(1860年)3月3日。この日は新暦に直すと3月24日。大雪だったのは知らなかった。現在の東京でも、桜の頃に雪が降るのはめずらしくないが、意外。
この日は、「変な日であった」のかもしれない。
井伊直弼がこのとき満44歳だったことも意外。昔の人の人生と今の人生を比べるのは意味がないほど、昔の人は短命で業績が凝縮している。モーツァルトは35歳で死ぬまでに膨大な曲を残したし、正岡子規も享年35歳とは思えないほど大量の仕事を成し遂げた。で、井伊直弼は40代で政府のトップ。「大老」とは老人のことではないのだと、無知をさらしてしまう。
ついでに意外、というか、またもや私自身の無知無学に起因するたぐいの話だが、襲撃にピストルが用いられ、籠の中の標的に銃弾が命中したともいう。意外。チャンバラ時代劇の殺陣しかアタマになかった。
と、まあ、例によって安直にネット検索で、この歴史的な出来事について調べ、なんやかやと興味を向けている。今日は、私にとって、ずいぶんと「変な日」にちがいない。
掲句は川合大祐川柳句集『スロー・リバー』(2016年8月/あざみエージェント)より。
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