亀の鳴き声
野口 裕
「亀 鳴き声」で検索してみると、結構鳴くのを聞いたことがあるというのが見つかった。
http://www.youtube.com/watch?v=kPew-uSp69A
http://dougakun2nd.blog120.fc2.com/blog-entry-39.html
http://hw001.gate01.com/riku-net/mosikasitebyouki.2.html
いつごろの「俳句α」だったか定かではないが、ある女性講談師が飼っていた亀の鳴き声を耳にしたという話を枕に、自分も子どもの頃に飼っていた亀が鳴いたのを聞いた、というような話を三橋敏雄が書いていた。亀は鳴くものだと思った方が良さそうである。
さて、「亀鳴く」ということを主題にした俳句に対する読者の態度は、鳴かないはずの亀が鳴いたのを聞いたよ、というまことしやかな話を額面通りに受け取ることで成立する。したがって、本当は亀は鳴くはずだということを知っている読者としては、鳴くはずのない亀が鳴いているよという嘘をのうのうと吐いている俳句を、嘘と知りつつ楽しむという非常に高級な態度で臨まなければならない。
亀は実際には鳴かないんだよ、というような講釈が始まると、あんたそれは違うで、と言いたくなるが、我慢我慢。
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2009年2月21日土曜日
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2 件のコメント:
鳴くんですね。
衝撃の映像。
否、鳴る、といったほうがよいのでしょうか。
けれども、虫も「鳴る」わけですから、亀も「鳴く」と言っていいのでしょう。
声帯がないから、鳴かない。口からゲップの音が出るだけだ。そうした意見にそれなりの説得力もありますが、あの音を聞く限り、やはり鳴いていますね。
俳句人口が何人だかは、よくわかりませんが、できるだけ多くの人があの映像を閲覧してほしいものです。
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