火事・続
美しきサイコロほどの火事ひとつ 佐々馬骨
女待つ見知らぬ町に火事を見て 上田五千石
山火事の音の上ゆく風船あり 田川飛旅子
巻き尺を巻きもどしゐる昼の火事 柿本多映
火事跡の間取りくきやかにて雨よ 櫂未知子
馬の瞳の中の遠火事を消しに行く 西川徹郎
松の辺に火事の火の粉の来ては消ゆ 岸本尚毅
初霜や火事跡といふ黒きもの 鷹羽狩行
椿散るああなまぬるき昼の火事 富澤赤黄男
不定期・正午更新●『週刊俳句』の裏モノ●another side of HAIKU WEEKLY
0 件のコメント:
コメントを投稿