相子智恵
草餅や縄文土器に調理痕 小滝徹矢
句集『赤道の国から』(雙峰書房 2017.10)所収
縄文土器に調理をした痕があったというのは、数年前に研究で明らかになったことのようである。現在の私たちと同じように煮炊きをしていた遥か昔の祖先のことを思いながら、草餅を食べている。草餅の起原もかなり古いようだが、草を練り込むところに原始的な感じがあり、どこか鄙びた和菓子である。木の実などを主食に食べていた縄文時代と遠く響き合う面白い取り合わせである。
不定期・正午更新●『週刊俳句』の裏モノ●another side of HAIKU WEEKLY
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