2009年1月25日日曜日

●村田篠 歩くことから始まる~高梨豊写真展

歩くことから始まる ~高梨豊写真展

村田 篠


竹橋の東京国立近代美術館へ「高梨豊 光のフィールドノート」という写真展を見に行く。

1960年代から現在までの東京を撮った写真の数々がいい。ことに、『囲市』と題された一連の写真は、さまざまなものを覆う「囲い」ばかりを撮っている。囲うことで内部が生まれる。その内部は、見ることができない。都会には、そういう場所がたくさんある。

すべては、歩くことから始まるんだな、という気がする。なにかを見つけるために歩くのではなく、歩いているうちになにかが目に入って、なにかが始まる。

俳句を始めてから、ずいぶんと歩くようになった。でも、もっともっと歩きたい。写真展を見ているうちに、そんな欲望が湧いてくる。


「高梨豊 光のフィールドノート」は3月8日まで開催。≫公式サイト

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