〔人名さん〕
冬帽子
冬帽が飛んだマイケルジャクソンも 坪内稔典
昨年11月、『This Is It』を観た。マイケル・ジャクソンのリハーサルを追ったこの映画、演奏や歌やダンスの素晴らしさとは別に、マイケル・ジャクソンが、汗をかかないことに驚いた。若いバック・ダンサーたちが汗だくで動いている、その中心で、マイケル・ジャクソンは誰より激しく踊り、しかもジャンパーなどを着込んでいるのに、汗ひとつかいていない。健康状態を反映したものかどうかはわからないが、そういえば、昔から、マイケル・ジャクソンは冬っぽい。いわゆる冬の季感がある。
冬帽が飛び、マイケル・ジャクソンが飛ぶ。マイケル・ジャクソンには、帽子が、つきものであるからして(参考)、この句、一分の隙もない一句なのだ。
掲句は週刊俳句・第141号 新春特別作品「梟と豚まん」より。
(さいばら天気)
2010年1月21日木曜日
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