2018年2月18日日曜日

〔週末俳句〕キャッスルウォーク 岡田由季

〔週末俳句〕
キャッスルウォーク

岡田由季


参加しているネット句会の投句の締め切りが、週末に重なるので、土曜日は、まとまった句数の俳句を作ることになります。今週は、それに加えて日曜のリアル句会に持って行く句も必要。

お題が出て、締め切りに追われて、作る。創作の態度として、いかがなものかと思いますが、私の場合、天から俳句が降ってきたりしませんから、そのように自分を追い詰めないといけないのです。

家で考えてばかりいても煮詰まってしまうので、気分転換と、句材を拾いに、出かけることにしました。4月に吟行を企画しているので、下見も兼ねて岸和田城へ。

電車に乗るのは、ほんの10分の上、俳句も考えなくてはならないので、出先で本を読む時間が無いのはわかっているのですが、なんとなく、読むものは持って行きたい。そんな時、句誌は便利です。薄くて軽い。手近にあった
『晴』を鞄に入れました。1月に創刊された川柳誌です。

岸和田城の天守閣に上るのは10年以上ぶり。昭和に再建されたコンクリートの城ですが、細かなことは気にしない。堀にキンクロハジロとホシハジロがいました。二の丸には、以前猿が飼われていたのです。あの猿はどこへ行ってしまったのか・・。






岸和田を散策すると、最後はスターバックスコーヒーに寄るのが習慣となっていました。海が見えるスタバ、景色が気に入っていたのです。ところが、商業施設ごと改装工事に入ってしまい、あまりに長く改装中が続いているので、いつの日か
本当に、リニューアルオープンされることがあるのか、心配しているところです。

結局、『晴』も開かず、句もたいして作れずに、ただただ歩き回って帰宅しました。タブレットの万歩計アプリを見ると、一万九千歩、歩いたことになっています。

柳誌『晴』の編集発行人は樋口由紀子。最初に樋口さんの川柳を読んだときには、俳句に近いと感じて、その後、いやいや、川柳は全然違うんだ、と思いなおしたり。『晴』創刊号には、こんな句が。

爺さんの帽子明日へまっしぐら  松永千秋

風の強い中を歩き回った、今日の気分に合っています。

ところで、『晴』の表紙絵を描いているのは、野口毅さん。昨年末、句集『のほほんと』を上梓された野口裕さんの、御子息です。『のほほんと』の表紙のゴリラも毅さん画。






何回か、野口毅展を見に行ったことがあります。その印象で言うと、『晴』の表紙絵の方が、ぱっと見て、すぐに毅さんの絵だとわかる感じ。

俳句に関しては、当たり前のことを言わない野口裕さんですが、息子さんの話題になると、当たり前のお父さんの表情になることは、ここだけの話です。



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