2013年1月31日木曜日

●ゴジラ

ゴジラ

冬の浪とんがってくるゴジラの忌  斉田仁

春よ遠からじゴジラ飼うと夜は  井口吾郎 (≫出典)

空焦がすゴジラの嘆き熱帯夜  うらたじゅん (≫出典)

モスラ対ゴジラ観てきし夜のシャワー  西原天気(≫出典)


≫Godzilla Haiku
≫ゴジラ俳句:Long Tail World

2013年1月30日水曜日

【俳誌拝読】『鏡』第7号(2013年1月1日)

【俳誌拝読】
『鏡』第7号(2013年1月1日)


A5判、本文32頁。発行人:寺澤一雄。同人諸氏の俳句作品が見開きに14句ずつ。

寒き光に立てられ何のための板  佐藤文香

低き雲抜け黄金田を刈りに来し  谷 雅子

世田谷区砧の隅にゐる狸  笹木くろえ

冬の函からとり出して冬の星  羽田野令

太古にもかくなる眠り龍の玉  森宮保子

東方三博士馬小屋後にして  大上朝美

浮きつ沈みつ蒟蒻の冬用意  中村 裕

今は即過去なりポインセチアあり  越智友亮

ジーパンに白きペンキや秋の虹  村井康司

世田谷の大きな犬はつるみをり  寺澤一雄

(西原天気・記)

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2013年1月29日火曜日

●ナイトラウンジ

ナイトラウンジ

中嶋憲武


最近社長が近所のスナックのジャズ好きの主人に感化されたらしく、配達の車内で「これいいだろう」といろいろジャズのコンパクトディスクをかける。

今日聴いたのは、青江三奈がニューヨークで公演したときのものらしく、ニューヨークのミュージシャンをバックに従え、「伊勢佐木町ブルース」「恍 惚のブルース」「池袋の夜」などを日本語で歌っている。バックの演奏ももちろんいいが、青江三奈の歌唱もまた素晴らしい。一番最後のドドンパ調の曲のアレ ンジが格好良く、このコンパクトディスクはぜひ欲しいと思った。社長が貸してやるよと言ったが、僕はついさっきamazonでポチっとしてしまった。なん というかこのアルバムには、グランドキャバレーとかナイトクラブの雰囲気が横溢していて、僕はまったく酒が飲めないけれども、もう失われてしまったであろ う昭和が持っていた陰影のあるゴージャスさというか、そういった雰囲気が確実にある。

  青江三奈逝く夕焼けの雲ひとつ 

と、詠んだのは2000年の夏だからあれから13年経ってしまった。むかしから青江三奈はテレビなどでよく見ていたが、演歌のおばさんという印象 で好きでも嫌いでも(むしろ演歌ということで嫌いのほうにシフトしていたかも)なかったが、学生時代ジャズなどもちらほら聴くようになり、ヘレンメリルを 聴いたとき青江三奈が you’d be so nice to come home to を歌ったらいいかもと思ったのがきっかけで、青江三奈を歌手として見直すようになった。実際青江三奈は、ジャズも歌っていて、さっきの「帰ってくれて うれしいよ」も歌っている。いいのである。

僕が持っている青江三奈のアルバムはいまのところ二枚。そのうち三枚になるが。

一枚目は、「女の警察」という青江三奈が出演した映画の劇中歌と劇中音楽をセレクトして構成されたアルバム。劇中音楽のほとんどを佐藤允彦が担当 していて、バカラック風のアレンジがいま聴いても、とてもよい。1960年代から70年にかけて江崎実生や斎藤光正が監督した日活映画に使われた楽曲群 だ。

二枚目は、「the shadow of love」というタイトルのジャズのスタンダードを全曲英語で歌っているアルバム。MAL WALDRON、GROVER WASHINGTON JR.、FREDDY COLE 等と共演していて、伊勢佐木町ブルースも、BOURBON STREET BLUES というタイトルで歌われている。何年かまえ新宿の裏町のディスクユニオンで偶然見つけ、衝動買いしてしまったのだが、思っていた以上によかった アルバムである。

冬の夜は青江三奈聴いて夜更かしするに限る。


2013年1月28日月曜日

●月曜日の一句〔鈴木鷹夫〕 相子智恵

 
相子智恵







恋のごと津軽の吹雪思ふなり  鈴木鷹夫

句集『カチカチ山』(2012.12 角川書店)より。

津軽の吹雪は激しい。空から横なぐりに降る雪はもちろん、強い西風を受けて地面から強烈に吹き上げる、いわゆる「地吹雪」も重なる。四方八方から入り乱れる雪の中で1メートル先すら見えず、ここがどこなのかわからなくなるほどだ。

激しい雪や、速い川の流れなどをじっと見ていると、対象に吸い込まれて意識が遠のくことがあるが、頭の中で〈津軽の吹雪〉を想像しただけでも、そんな気持ちになってくる。

そして〈津軽の吹雪〉のことを思ううちに〈恋のごと〉と、それが恋に似てくるとしたら、その恋はたいそう激しい恋であろう。

語順通りだと「まるで恋のように吹雪を思う」となるのだが、逆に「まるで吹雪のように恋を思う」という視点も自然と生まれてくるのは、入り乱れて降る吹雪の様子からだろうか。「津軽」という、情に厚くて演歌の題材になりやすい地名も〈恋〉と響き、「吹き荒れるような激しい恋」を思わせて、相互に作用している。

いちどそこに没入してしまったら、津軽の吹雪も、そして恋も、どこまでが対象で、どこからが自分なのかすら、わからなくなるのだ。
 
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2013年1月27日日曜日

〔今週号の表紙〕第301号 結婚一カ月目の我が家 矢野玲奈

〔今週号の表紙〕 
第301号 結婚一カ月目の我が家

写真・文:矢野玲奈




朝、私は大事な○○が無いことに気が付きました。
どんなに探しても、どんなに探しても○○は見つかりませんでした。
しくしく泣いていると、ダーリンがハサミを持ってやって来ました。
ダーリンは、ハサミの蕨手を下にして壁に立て掛けました。
「ハサミさんにお願いしてみたら?」
私はハサミにむかい、手を合わせました。
「ハサミさん、ハサミさん、私の○○が見つかりません。どうぞお助けください!」
もう一度、部屋の中を探しましたが見つかりません。
ダーリンは言いました。
「○○は家の外で落としたかもしれないよ。警察署に電話してみたら?」
私は警察署の電話番号がわからず、おろおろするばかり。
ダーリンは言いました。
「104で聞いてみたら?」
私は104で案内された番号に電話をしました。
警察の方は言いました。
「届いてますよ。」

ハサミさんのおかげです。
(届けてくださった方、ありがとうございました。)
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