2018年9月16日日曜日

〔週末俳句〕週末鳥見 岡田由季

〔週末俳句〕
週末鳥見

岡田由季



昨年、小津夜景さんへの海鳥のインタビューを担当したことをきっかけに、野鳥を見ることにはまった。

最初は、散歩の途中で、すこし注意して見るくらいだった。それが徐々に近隣の野鳥スポットに出かけるようになり、今年2月に愛犬を失ってからは、その寂しさもあり、予定のない週末はたいてい、ため池や海辺、すこし遠くの公園へ鳥を見に行く生活になった。

ひとことで鳥を見ると言っても、いろいろな方法がある。小津夜景さんは、いつも手ぶらで見に行かれるそう。そういう詩的アプローチにも憧れるけれど、私にはできず、双眼鏡と、望遠のデジカメを持っていくことになる。そうでないと、まず何の鳥かわからない。


鳥を見つけたら、なるべくその鳥の特徴がわかる写真を撮り、家に帰って調べる。身近な環境にも、思った以上に多種の鳥がいて、それぞれにユニークな生態があることを知ると、面白くてたまらない。



イカルチドリ。石の色と同化して、肉眼だと何かが動いた、くらいしかわからない。

こんなに何かに熱中したのは、俳句を始めたとき以来かもしれない。俳句を始めたころは、世の中にこんなに楽しいものがあったのかと思い、毎週末はもちろん、平日の夜も句会に行っていた。いま振り返ってみれば、俳句に熱中していたのではなく、句会という遊びが楽しかっただけだと思うけれど。

俳句は20年も続けているので、だんだん、ただ楽しい、ではすまない複雑な状況になってきてしまった。(いえ、楽しいことは楽しいのですが。)

鳥を見るのに、知識も増やしたい、本当は写真ももっと上手に撮りたい。でも、あまり欲を出さないように、と考えている。多種の鳥を見たり、知識を得るには、野鳥の会の探鳥会などに参加するのが、きっと近道だと思う。でも、気ままに見たいので、あくまでも、空いた時間に、ひとりで見に行くことにしている。カメラも、機材やテクニックを追求せず気楽に。そんな感じで、ずっと楽しい状態を持続できればいいと思っている。

 
この土曜日も海辺にシギチ(シギ・チドリの略)を探しにいった。もう、秋の渡りのピークは過ぎてしまったみたい。でも、これからは鴨がどんどん渡ってくるし、小鳥も見やすい季節になってくる。季節ごとに楽しみが尽きない。


亜種チュウダイサギ。白鷺にもいろいろ。

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