恐竜
恐竜のなかの夕焼け取り出しぬ  あざ蓉子
恐竜には致死量の憂愁だったか  松本恭子
ひこばゆる彼の恐龍の頬骨に  三輪小春〔*1〕
恐竜の振り向いている桜かな   大口元通〔*2〕
春の夜やからだを通過する恐竜  渋川京子〔*3〕
いまは最後の恐竜として永き春  高柳重信
このまま死ねば宵つぱりの恐竜で春の日  加藤郁乎
〔*1〕三輪小春句集『風の往路』(2014年3月)≫過去記事
〔*2〕大口元通句集『豊葦原』(2012年12月)≫過去記事
〔*3〕『面』第124号(2019年4月)
0 件のコメント:
コメントを投稿