おんつぼ43
B.B.King
西原天気
おんつぼ=音楽のツボ
タキシードの似合うブルースマン、B.B.キングは1925年9月16日生まれ。この前の日曜日が誕生日だったのだ。
1925年生まれといえば、この春亡くなった八田木枯さんと同じ年の生まれ。木枯さんが伊勢で俳句にのめり込んでいた頃、B.B.キングはメンフィス(米国テネシー州)で毎日ギターを練習していたのだ(ともに十代)と思うと、うれしくなってくる。
肝となる一音(ツボに来る一音)、例えばチョーキング・ヴィブラートのとき、口をちょっと「へ」の字に結ぶ。その口の形が、映画俳優のモーガン・フリーマンに似ている。
黒人の「大人(たいじん)」に共通する口のかたちなのか。意思のちから、徳の高さが、このとき、口のかたちに現れるのだ。
タキシード姿については、当時から賛否、好悪が分かれたようだが、ブルースを職業にするのだ、白人が足を運ぶ大ホールやラウンジで演奏すればカネになるのだ、という覚悟と解せば、潔い。実際、B.B.キングはそれを実現した。
オススメのアルバムは数限りないけれど、まずは名盤ライヴを。
0 件のコメント:
コメントを投稿