2024年12月11日水曜日

〔俳誌拝読〕『オルガン』第39号・2024年秋

〔俳誌拝読〕
『オルガン』第39号・2024年秋


同人諸氏の俳句作品のほか、〔特集〕池田澄子(座談会、池田澄子句集を読む)、福田若之・鴇田智哉による「往復書簡」(「主体」について)など。

眇めると引つ掛かりくる彼岸花  鴇田智哉

紙の民のように秋の野を抜ける  福田若之

山脈はうごきながらに雲に月  宮﨑莉々香

寝返りを打てる真昼や鹿遠し  宮本佳世乃

雨が楽しい茸のデザイン誰の仕事  田島健一

テーマ詠「広角」

鬱蒼とカンナの凝る海の駅  鴇田智哉

聴きたくて波止場を思う秋の蝶  福田若之

洗濯機まはる敗戦日お早う  宮﨑莉々香

間取図広し一息に行く秋ぞ  宮本佳世乃

樹が消えるとき蟷螂の眼は冷える  田島健一

中嶋憲武・記/写真


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