2009年4月29日水曜日

〔俳誌拝読〕「雲」2009年4月号

〔俳誌拝読〕
 
2009年4月号(通巻第28号)54頁



鳥居三朗氏主催の結社誌。「魚座」の流れを汲む。

  親指と人差指と蓬餅  鳥居三朗

  吹かれくるかけらが蝶の風になる  鴇田智哉

  とりあへず逃水追うてみることに  宮崎夕美

  クレソンの根元を通りすぎる水  飯田 晴

  夕映えの山あり残る雪のあり  糸井俊香

 

鴇田智哉「雲をつかむ話」がこの4月号から始まった連載。同人を迎えての対話録となるのだろう。第1回は宮崎夕美氏がゲスト。末尾に「本八幡のコーヒー店にて」とある。「雨ですね」で始まる分量3頁の記事は、フランクで親密なおしゃべり、といったおもむき。  

主宰・鳥居三朗氏「俳句入門」の本号「その十六」は「『て』を用いる」。例句が多く実践的。

ほか、一句観賞、句会録など、結社誌のルーティン記事がていねいに編まれている。

(さいばら天気)

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